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注目の判例

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2016.03.22
損害賠償請求事件 new
LEX/DB25447842/最高裁判所第三小法廷 平成28年 3月15日 判決 (上告審)/平成26年(受)第2454号
更生会社であるA社の管財人である原告(控訴人・被上告人)が、A社において、被告(被控訴人・上告人)Y1により組成され被告(被控訴人・上告人)Y2の販売する仕組債を運用対象金融資産とする信託契約を含む一連の取引を行った際、被告らに説明義務違反等があったと主張して、被告らに対し、不法行為等に基づく損害賠償を求め、第1審では請求を棄却し、控訴審では、被告らが、原告に対し、共同不法行為に基づく損害賠償責任を負うべきとして一部認容したため、被告らが上告した事案において、原告の請求は理由がなく、これを棄却した第1審判決は正当であるとして、原判決中被告ら敗訴部分を破棄し、原告の控訴を棄却した事例。
2016.03.22
損害賠償請求事件 new
LEX/DB25447828/最高裁判所第一小法廷 平成28年 3月10日 判決 (上告審)/平成26年(受)第1985号
上告人らが、被上告人がインターネット上のウェブサイトに掲載した記事によって名誉及び信用を毀損されたなどと主張して、被上告人に対し、不法行為に基づく損害賠償を請求した事案の上告審において、民事訴訟法3条の9にいう「日本の裁判所が審理及び裁判をすることが当事者間の衡平を害し、又は適正かつ迅速な審理の実現を妨げることとなる特別の事情」があるとし、本件訴えを却下すべきものとした原審の判断は正当として是認することができるとして、上告を棄却した事例。
2016.03.22
個人情報一部不開示決定処分取消等請求事件 new
「新・判例解説Watch」H28.5下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447829/最高裁判所第一小法廷 平成28年 3月10日 判決 (上告審)/平成27年(行ヒ)第221号
被上告人が、京都府個人情報保護条例に基づき、実施機関である京都府警察本部長(処分行政庁)に対し、被上告人の子が建物から転落して死亡した件について京都府警察田辺警察署において作成又は取得した書類等一式に記録されている自己の個人情報の開示請求をしたところ、処分行政庁から、その一部を開示する旨の決定を受けたため、上告人を相手に、当該処分のうち各不開示部分の取消しを求めるとともに、当該各不開示部分に係る個人情報の開示決定の義務付けを求めた事案の上告審において、本件取消しの訴えが出訴期間を経過した後に提起されたことにつき行政事件訴訟法14条1項ただし書の「正当な理由」があるということはできないとし、原判決を破棄し、本件取消しの訴え及び本件義務付けの訴えはいずれも不適法であって、これらを却下した第1審判決は正当であるから、被上告人の控訴を棄却した事例。
2016.03.15
株主総会決議取消請求事件 
「新・判例解説Watch」H28.5下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447820/最高裁判所第二小法廷 平成28年 3月 4日 判決 (上告審)/平成27年(受)第1431号
被上告人の株主である上告人らが、被上告人に対し、被上告人の臨時株主総会における上告人らを取締役から解任する旨の議案を否決する株主総会決議について、会社法831条1項1号に基づき、その取消しを求めた事案の上告審において、上記否決決議の取消しを請求する本件訴えは不適法であり、これを却下した原判決は、正当として是認することができるとして、上告を棄却した事例(補足意見がある)。
2016.03.15
保険金請求本訴,不当利得返還請求反訴事件 
LEX/DB25447821/最高裁判所第二小法廷 平成28年 3月 4日 判決 (上告審)/平成27年(受)第1384号
亡Aの子である上告人が,Aが老人デイサービスセンターの送迎車から降車した際に負った傷害により後遺障害が残ったと主張して、被上告人に対し、上記送迎車に係る自動車保険契約の搭乗者傷害特約に基づき、後遺障害保険金の支払を求め(本訴)、上記特約に基づきAに入通院保険金を支払った被上告人が、その金員の支払について法律上の原因がなかったと主張して,上告人に対し,不当利得返還請求権に基づき,上記金員の返還を求め(反訴)、原審は、上告人の本訴請求を棄却し、被上告人の反訴請求を認容したため、上告人が上告した事案において、Aは本件特約に基づく入通院保険金及び後遺障害保険金の各請求権を有しているとはいえないから、上告人の本訴請求を棄却し、被上告人の反訴請求を認容すべきものであるとし、原審は、上記事故が老人デイサービスセンターの職員が安全配慮義務を怠ったことから発生したものであるとして直ちに本件における運行起因性を否定しており、この点の説示に問題はあるが、結論自体は是認することができるとし、上告を棄却した事例。
2016.03.15
損害賠償請求事件 
「新・判例解説Watch」H28.5中旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447798/最高裁判所第三小法廷 平成28年 3月 1日 判決 (上告審)/平成26年(受)第1434号
認知症に、り患したA(当時91歳)が旅客鉄道事業を営む会社である第1審原告の駅構内の線路に立ち入り第1審原告の運行する列車に衝突して死亡した事故に関し、第1審原告が、Aの妻である第1審被告Y1(当時85歳)及びAの長男である第1審被告Y2に対し、本件事故により列車に遅れが生ずるなどして損害を被ったと主張して、民法709条又は民法714条に基づき、損害賠償金719万7740円及び遅延損害金の連帯支払を求め、第一審では、第一審原告の請求に対し、第1審被告Y1及びY2に損害賠償責任を負うと判断しため、第一審被告らが控訴し、控訴審では、第1審被告Y1に損害賠償責任を負うと判断しため、第一審被告及び第一審原告の双方が上告した事案において、第1審被告Y1及びY2は、精神障害者であるAの法定の監督義務者に準ずべき者に当たるということはできないとし、民法714条1項に基づく損害賠償責任が否定された事例(意見及び補足意見がある)。
2016.03.15
法人税更正処分取消請求事件 
LEX/DB25447796/最高裁判所第一小法廷 平成28年 2月29日 判決 (上告審)/平成27年(行ヒ)第75号
平成21年2月24日にa社からb社の発行済株式全部を譲り受け、同年3月30日にb社を被合併会社とする吸収合併をした原告(控訴人・上告人)が、同20年4月1日から同21年3月31日までの事業年度に係る法人税の確定申告に当たり、法人税法2条12号の8の適格合併に適用される法人税法57条2項によりb社の未処理欠損金額を原告の欠損金額とみなして、これを損金の額に算入したところ、麻布税務署長が、組織再編成に係る行為又は計算の否認規定である法人税法132条の2を適用し、上記未処理欠損金額を原告の欠損金額とみなすことを認めず、上記事業年度の法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分をしたため、原告が、被告(被控訴人・被上告人)国を相手に、上記更正処分等の取消しを求め、原審は、原告の控訴を棄却したため、原告が上告した事案において、本件副社長就任は、組織再編税制に係る上記各規定を租税回避の手段として濫用することにより法人税の負担を減少させるものとして、法人税法132条の2にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」に当たるとし、原審の判断は是認することができるとし、また、本件副社長就任は、上記更正処分等を受けた原告の行為とは評価し得ないとしても、本件合併の被合併法人(同条1号)であるb社の行為である以上、同条による否認の対象となるものと解され、これと同旨の原審の判断は正当として是認することができるとして、上告を棄却した事例。
2016.03.15
法人税更正処分等取消請求事件 
LEX/DB25447797/最高裁判所第二小法廷 平成28年 2月29日 判決 (上告審)/平成27年(行ヒ)第177号
平成21年2月2日にb社から新設分割により設立された原告(控訴人・上告人)が、当該分割は法人税法2条12号の11の適格分割に該当しない分割(非適格分割)であり、法人税法62条の8第1項の資産調整勘定の金額が生じたとして、同日から平成21年3月31日まで、同年4月1日から同22年3月31日まで、同年4月1日から同23年3月31日まで及び同年4月1日から同24年3月31日までの各事業年度に係る各法人税の確定申告に当たり、上記の資産調整勘定の金額からそれぞれ所定の金額を減額し損金の額に算入したところ、四谷税務署長が、組織再編成に係る行為又は計算の否認規定である法人税法132条の2を適用し、上記の資産調整勘定の金額は生じなかったものとして所得金額を計算した上で、上記各事業年度の法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分をしたため、原告が、被告(被控訴人・被上告人)国を相手に、上記各更正処分等の取消しを求め、原審は、原告の控訴を棄却したため、原告が上告した事案において、新設分割により設立された分割承継法人の発行済株式全部を分割法人が譲渡する計画を前提としてされた当該分割が、法人税法132条の2にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」に当たるとし、原審の判断は是認することができるとし、また、本件計画を前提とする当該分割が、各更正処分等を受けた原告の行為ではなく、当該分割の分割会社(同条1号)であるb社の行為であるからといって、同条による否認の対象とならないとはいえないとし、これと同旨の原審の判断は正当として是認することができるとして、上告を棄却した事例。
2016.03.15
価額償還請求上告、同附帯上告事件 new
「新・判例解説Watch」H28.5下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447790/最高裁判所第二小法廷 平成28年 2月26日 判決 (上告審)/平成26年(受)第1312号
Aの相続開始後認知によってその相続人となった上告人・附帯被上告人が、Aの子であり、Aの遺産について既に遺産の分割をしていた被上告人・附帯上告人らに対し、民法910条に基づく価額の支払を求めた事案の上告審において、相続の開始後認知によって相続人となった者が他の共同相続人に対して民法910条に基づき価額の支払を請求する場合における遺産の価額算定の基準時は、価額の支払を請求した時であると解するのが相当であるとし、また、民法910条に基づく他の共同相続人の価額の支払債務は、期限の定めのない債務であって、履行の請求を受けた時に遅滞に陥ると解するのが相当であるとし、原審の判断を是認することができるとして、上告及び附帯上告を棄却した事例。
2016.03.15
不足額填補責任履行請求・役員責任査定異議、保険金請求控訴事件 
LEX/DB25542008/大阪高等裁判所 平成28年 2月19日 判決 (控訴審)/平成27年(ネ)第1049号
原告(破産会社管財人。被控訴人)が、破産会社が第三者割当発行を行った相手方である被告H社に対し、会社法212条1項2号に基づき、現物出資にかかる不足額の内金の支払いを請求した事案(甲事件)、及び、破産会社に対し、同現物出資に関して、山林の価額を証明した訴外弁護士との間で、弁護士賠償責任保険契約を締結していた被告保険会社に対し、原告が、同訴外弁護士に代位して、保険契約に基づく保険金の支払いを請求(乙事件)をしたところ、原審は、原告の乙事件請求のうち、保険金3億円及び遅延損害金の支払を求める限度で認容したため、被告損害保険会社が控訴した(なお、原告の被告Hに対する甲事件請求は、全部認容されたが、被告H社は控訴しなかったため、原判決が確定。)事案において、原判決は相当であるとし、被告損害保険会社の控訴を棄却した事例。
2016.03.15
損害賠償請求控訴、同附帯控訴事件(障害者、交通事故で後遺症、二審でも保険金支払い命令)
LEX/DB25542032/東京高等裁判所 平成28年 1月20日 判決 (控訴審)/平成27年(ネ)第2315号 等
車いすで交差点を通行中の原告(被控訴人)に被告(控訴人)P1が運転する普通乗用自動車が衝突した交通事故について、原告が、被告P1に対し、民法709条又は自動車損害賠償保障法3条に基づき、損害賠償金460万2674円及びこれに対する遅延損害金の支払を求めるとともに、被告P1との間で自動車損害賠償責任保険の契約を締結していた被告(控訴人)損害保険会社に対し、自動車損害賠償保障法16条1項に基づき、損害賠償金75万円の支払を求め、原審は、被告P1に対し、414万0140円及びこれに対する遅延損害金の各支払を、被告損害保険会社に対し、被告P1と連帯して75万円の支払をそれぞれ命じ、原告のその余の請求を棄却したため、原判決を不服とする被告らが、原判決中被告ら敗訴部分を取り消し、同取消部分に係る原告の請求をいずれも棄却することを求めそれぞれ控訴した事案とともに、また、原告も、被告P1に対し、原判決中原告敗訴部分を取消し、同取消部分に係る原告の請求を認容することを求めて附帯控訴した事案において、原判決は正当として是認することができるとし、被告らの各控訴及び原告の附帯控訴はいずれも棄却した事例。
2016.03.15
 new
LEX/DB25541879/京都地方裁判所 平成28年 1月23日 決定 (準抗告審)/平成28年(む)第40001号
詐欺事件に係る勾留請求却下の裁判に対し、検察官から準抗告の申立てた事案において、被疑者については罪証隠滅のおそれがあるとはいえ、勾留の必要性はないとして、被疑者に関係者に接触しないことや任意の呼び出しに応じる旨の誓約書を提出させた上で、勾留請求を却下した原裁判の判断が不合理であるとはいえないとし、準抗告を却下した事例。
2016.03.15
 
LEX/DB25541880/京都地方裁判所 平成27年11月20日 決定 (準抗告審)/平成27年(む)第3773号
強制執行妨害目的財産損壊等被疑事件につき、京都簡易裁判所裁判官がした勾留の裁判に対し、勾留の理由も必要性もない上、先行事件と同時処理されるべき被疑事実による勾留であり、身柄拘束の不当な蒸し返しにあたり違法な勾留であるから、原裁判を取消し、勾留請求を却下する裁判を求めた弁護士が、準抗告の申立てた事案において、一罪と見るのが自然な上、事実を分断して身柄拘束を繰り返すことにより被疑者らの供述を得て、事案の解明を図ろうとしているのではないかとの疑いも残る以上、勾留は認められるべきではないとし、原裁判を取り消し、勾留請求を却下した事例。
2016.03.15
 
LEX/DB25541881/京都地方裁判所 平成27年 5月21日 決定 (準抗告審)/平成27年(む)第1567号
ウェブサイトの映像配信システムを利用して、不特定多数の視聴者らに陰部の映像を観覧させた公然わいせつ被疑事件(本件)に係る勾留の裁判に対し、弁護人から準抗告の申立てた事案において、被疑者は、22日間、本件とは別の登録者が撮影した映像の配信による公然わいせつの事案(前件)によって逮捕勾留され、その釈放後引き続き本件により逮捕されたことが認められ、前件と本件の被疑事実では時期や関与した登録者らが異なるものの、被疑者と登録者との間に直接の共謀は認められないという本件の構造や、前件時と本件時で被疑者の当該会社における立場が同様であるという事情にも照らせば、本件と前件の間で被疑者の関与形態に大きな変化はないと考えられ、前件と本件の捜査対象はほぼ同一であり、本件勾留請求は、実質的には身体拘束の時間制限を潜脱する違法なものであるとして、原裁判を取り消し、本件勾留請求を却下した事例。
2016.03.08
損害賠償請求事件(第1事件、第2事件)(笹子トンネル事故 中日本高速に賠償命令)
LEX/DB25541926/横浜地方裁判所 平成27年12月22日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第1819号 等
平成24年12月2日に山梨県大月市の中央自動車道笹子トンネル上り線で天井板が崩落し、9名が死亡した事故に関し、ワゴン車に乗って当該トンネルを通行中に当該事故により死亡した被害者5名の遺族である原告らが、土地工作物である当該トンネルの管理に瑕疵があり、被告NEXCO及び被告中日本HEの被用者らには過失もあったと主張して、当該トンネルを占有管理する被告NEXCOに対しては民法717条1項又は民法715条1項に基づき、当該トンネルの保全点検等の業務を受託していた被告中日本HEに対しては、民法715条1項に基づき、連帯して上記「請求」どおりの当該事故による各損害額及びこれらに対する遅延損害金の支払をそれぞれ求めた事案において、原告らの被告NEXCO、及び、被告中日本HEに対する各損害賠償請求権(被告らの各債務は共同不法行為として不真正連帯債務の関係にある。)を一部認容した事例。
2016.03.08
損害賠償請求控訴事件(園児うつぶせ死 施設側に賠償命令) 
LEX/DB25541894/大阪高等裁判所 平成27年11月25日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第2923号
控訴人らが、被控訴人Rが設置し、同社から営業譲渡を受けたとする被控訴人Aが設置運営していた認可外保育施設Kに対し、月極保育契約に基づき、控訴人らの長男であるP12を預けたところ、P12が、本件施設のベビーベッド上にうつ伏せ寝の体位で放置された結果、鼻口部が閉塞して窒息死したとして、被控訴人Rの代表者である被控訴人P4、被控訴人Aの代表者である被控訴人P3らに対し、共同不法行為に基づき、被控訴人A及び被控訴人Rに対し、使用者責任又は債務不履行に基づき、被控訴人大阪市に対し、国家賠償法1条1項に基づき、それぞれ損害賠償を求めた事案の控訴審において、本件控訴に基づき、原判決中、被控訴人Aらに関する部分を変更しつつ、被控訴人大阪市が、本件施設設置者に対し、改善勧告を行わなかったなどの規制権限の不行使が、国家賠償法1条1項の適用上違法とまではいえないとして、被控訴人大阪市に対する請求を棄却した事例。
2016.03.08
慰謝料請求事件(NZ地震 富山市市長の発言めぐり賠償命令)
LEX/DB25541788/富山地方裁判所 平成27年11月25日 判決 (第一審)/平成26年(ワ)第41号
平成23年2月22日に発生したニュージーランドでの地震により死亡した学生らの親である原告らが、各自、被告富山市に対し、定例記者会見における富山市長の発言により、原告らの名誉が毀損されたと主張して、国家賠償法1条1項による損害賠償請求権に基づき、慰謝料等の支払を求めた事案において、本件発言3のうち「この間訳の分からない失礼な文章で面会をしたいというお手紙が来たから、即断りました。物事の節度、有り様、礼儀というものをわきまえない手紙でしたよ。」という発言は、一般人の普通の注意と読み方又は聴き方を基準にすると、D市長宛てに本件遺族らから面会を求める手紙が来たという事実を基礎に、同手紙は、物事の節度、有り様及び礼儀というものをわきまえない手紙であったという論評を表明するものであり、原告らの社会的評価を低下させるものである等として、原告らの請求をそれぞれ一部認容した事例。
2016.03.01
退職金請求事件(合併後に退職金減額「事前に説明必要」 高裁差し戻し 最高裁初判断)
LEX/DB25447775/最高裁判所第二小法廷 平成28年 2月19日 判決 (上告審)/平成25年(受)第2595号
A信用組合の職員であった上告人らが、同組合と被上告人(平成16年2月16日に変更される前の名称は、B信用組合)との平成15年1月14日の合併により上告人らに係る労働契約上の地位を承継した被上告人に対し、退職金の支払を求めたところ、原判決が、上告人らの請求をいずれも棄却すべきものとしたため、上告人らが上告した事案において、合併により消滅する信用協同組合の職員が、合併前の就業規則に定められた退職金の支給基準を変更することに同意する旨の記載のある書面に署名押印をした場合において、上記の変更に対する当該職員の同意があるとした原審の判断には判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとし、原判決を破棄し、更に審理を尽くさせるため、原審に差し戻した事例。
2016.03.01
損害賠償請求控訴事件(裁判員でストレス障害 仙台高裁も請求棄却) 
LEX/DB25541488/仙台高等裁判所 平成27年10月29日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第360号
刑事裁判の審理を担当した合議体に裁判員として参加した原告(控訴人)が、被告(被控訴人)国に対し、原告は、上記刑事裁判において、裁判員等選任手続への出頭を強制され、裁判員に選任されて、凄惨な内容の証拠を取り調べた上、死刑の判決を言い渡す審理をした合議体への参加を余儀なくされた結果、急性ストレス障害を発症したとして、裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(いわゆる裁判員法)の規定は憲法18条後段、憲法22条1項及び憲法13条に違反するもので、裁判員法を制定した国会議員の立法行為は違法である等と主張して、国家賠償法1条1項に基づき、損害賠償金の支払を求めたところ、原審が、裁判員制度は憲法18条後段に違反するものではなく、裁判員法を制定した国会議員の立法行為及び裁判員法を合憲と判断した最高裁裁判官の行為にいずれも違法はないとして、請求を棄却したため、原告が控訴した事案において、主位的請求を棄却した原判決は相当であり、主位的請求のうち当審で拡張された部分及び当審で追加された予備的請求は理由がないとして、控訴を棄却した事例。
2016.03.01
入湯税更正処分等取消請求事件(尼崎入湯税訴訟 神戸地裁)
LEX/DB25541735/神戸地方裁判所 平成27年10月29日 判決 (第一審)/平成25年(行ウ)第38号
尼崎市内で地方税法5条4項所定の鉱泉浴場を備えた複合型娯楽施設を運営し、地方税法1条1項10号所定の特別徴収義務者として、被告に入湯税を申告納入していたところ、処分行政庁から、入湯客数及び入湯税を過少申告していたとして、本件各更正処分等を受けた原告が、原告の申告納入は被告の担当職員との協議に従った実態に即したものであり、過少申告等ではない等と申告して、本件各更正処分等の取消しを求めた事案において、本件推計に違法はなく、また、本件期間における原告の過少申告に、原告の責めに帰することのできない客観的な事情があり、過少申告加算金の趣旨に照らしてもなお原告に過少申告加算金を賦課することが不当又は酷になるような事情があるとはいえず、処分行政庁が本件期間における原告の過少申告に「正当な理由」はないと認めたことに違法があるとはいえない等として、原告の請求をいずれも棄却した事例。
2016.03.01
損害賠償請求事件 
「新・判例解説Watch」 解説記事が掲載されました
LEX/DB25506535/横浜地方裁判所 平成27年 7月15日 判決 (第一審)/平成26年(ワ)第1591号
被害車両運転の亡Aの相続人である原告(Aの妻及び長女)らが、加害車両運転の被告に対し、〔1〕Aが被告の惹起した交通事故後に続いて行われたI中央病院の脊椎後方固定術による出血性ショックで死亡したが、両加害行為は共同不法行為に該当する旨主張し、損害填補額を控除した残額1030万6342円、〔2〕仮に共同不法行為が認められないとしても、Aが本件事故により傷害を受け、1671万9538円の損害を被った旨主張して、不法行為に基づき、同金額の内金である1030万6342円、〔3〕並びにこれらに対する遅延損害金の支払を求めた事案において、原告らの請求は、本件事故による傷害により原告が被った損害8万2418円及びこれに対する遅延損害金の支払を求める限度で理由があるとして、一部認容した事例。
2016.02.23
退去強制令書発付処分取消請求控訴事件 
「新・判例解説Watch」H28.3下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25541771/大阪高等裁判所 平成27年11月27日 判決 (控訴審)/平成26年(行コ)第106号
イランの国籍を有する外国人である控訴人(原告)が、大阪入管入国審査官から出入国管理及び難民認定法24条1号の退去強制事由に該当する旨の認定を受けて、これに服し、同審査官から送還先をイランと指定した退去強制令書発付処分を受けたところ、イランに送還された場合には、我が国において有罪判決を受けて既に服役した殺人罪により公開処刑されるおそれがあるから、送還先をイランと指定した同処分は違法であるなどと主張して、被控訴人(被告。国)に対し、その取消しを求め、原審は請求を棄却した事案において、原判決を変更し、退去強制令書発付処分のうち、送還先をイランと指定した部分を取り消し、その余の請求を棄却した事例。
2016.02.23
輸送施設使用停止命令並びに運賃の変更命令差止請求事件 
「新・判例解説Watch」H28.3中旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25541777/大阪地方裁判所 平成27年11月20日 判決 (第一審)/平成26年(行ウ)第86号
特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法の準特定地域に指定された大阪市域交通圏においてタクシー事業を営む原告が、近畿運輸局長から、原告の届け出た運賃が一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法16条1項の規定により指定された運賃の範囲内にないことを理由として、一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法17条の3第1項に基づく輸送施設使用停止処分及び一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法16条の4第3項に基づく運賃の変更命令を受けるおそれがあり、さらに、運賃変更命令に違反したことを理由として、同法17条の3第1項に基づく使用停止処分及び事業許可取消処分を受けるおそれがあるなどと主張して、被告(国)に対し、各処分の差止めを求めた事案において、不適法な請求を却下したうえで、公定幅運賃の下限額は合理性を欠くもので違法であるとして、請求を認容した事例。
2016.02.23
損害賠償請求事件(クワガタ誤配送で死ぬ 日本郵便に賠償命令)
LEX/DB25541710/大阪地方裁判所 平成27年10月30日 判決 (第一審)/平成26年(ワ)第3767号
原告が、被告との間で、クワガタムシをゆうパックで運送することを委託する契約を締結したところ、被告が、同ゆうパックの送り先を誤り、配達希望日時までに配達できず運送を遅延したことによって、クワガタムシが死滅し荷物が毀損したと主張し、被告に対し、前記運送契約の債務不履行に基づき、死滅したクワガタムシの代金相当額の支払を求めた事案において、請求を一部認容した事例。
2016.02.23
不開示決定処分取消等請求事件(官房機密費の一部開示命じる 大阪地裁)
LEX/DB25541711/大阪地方裁判所 平成27年10月22日 判決 (第一審)/平成26年(行ウ)第186号
行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づき内閣官房報償費の支出に関する行政文書(政策推進費受払簿、支払決定書、出納管理簿、報償費支払明細書及び領収書等)の開示を求めた原告が、内閣官房内閣総務官から一部不開示決定を受けたことから、前記決定のうち一部の期間の支出に関する行政文書の不開示決定部分につき、その取消しを求めるとともに、行政事件訴訟法3条6項2号所定の義務付けの訴えとして、前記不開示決定部分に係る文書について開示決定の義務付けを求めた事案において、原告の請求を一部認容した事例。
2016.02.16
 
LEX/DB25541732/広島高等裁判所岡山支部 平成28年 1月 6日 決定 (再審請求審)/平成26年(お)第1号
請求人が、金品強取の目的でA方に侵入し、殺意をもって同女の頚部を両手で絞めるなどして同女を殺害し、強盗殺人を企て、B方に侵入し、同人の頭部等をバールで殴打するなどして殺害して現金等を強取したなどとされた、住居侵入、強盗殺人、道路交通違反、道路運送車両法違反、自動車損害賠償保障法違反被告事件の再審請求審において、まず、強盗致死罪は、原判決において認めた強盗殺人罪より軽い罪に該当するというべきであると示しつつ、請求人があらたな証拠として提出するC意見は、G鑑定やK鑑定が用いた基礎資料の一部を用いて、これらの鑑定が用いたものと同じ法医学の知見に基づいて判断したものであり、その結論が異なっているのも、新たな科学的知見等によるものではなく、単なる事実に対する評価の相違によるものであるから、刑事訴訟法435条6号にいう新たに発見した証拠に該当するということはできない等として、再審請求を棄却した事例。
2016.02.16
地位確認及び賃金等支払請求事件(神奈川フィル 演奏者解雇無効)
LEX/DB25541588/横浜地方裁判所 平成27年11月26日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第3093号
被告(公営財団法人)が運営する管弦楽団において、コントラバス奏者として稼働していた原告らが、被告から解雇通知を受け取ったことから、解雇が無効であると主張して、地位確認、未払給与及び遅延損害金を求めるとともに、解雇は労働組合に所属していることを理由としてなされたものであるから、不当労働行為にあたる等と主張して、慰謝料等の支払いを求めた事案において、将来請求は却下し、不当労働行為は認められないとして慰謝料請求を棄却したが、各解雇は、解雇事由に該当するものの、社会通念上相当であるということはできず、解雇権を濫用したものとして無効であるとし、その余の請求を認容した事例。
2016.02.16
選挙無効請求事件
LEX/DB25541676/最高裁判所大法廷 平成27年11月25日 判決 (上告審)/平成27年(行ツ)第214号等
平成26年12月14日施行の衆議院議員総選挙について、東京都第1区ほか119選挙区の選挙人である原告(上告人)らが、小選挙区選挙の選挙区割りに関する公職選挙法の規定は憲法に違反し無効であるから、これに基づき施行された本件選挙の各選挙区における選挙も無効であると主張して、選挙の無効を求めた事案の上告審において、本件選挙時において、本件区割規定の定める本件選挙区割りは、前回の平成24年選挙時と同様に憲法の投票価値の平等の要求に反する状態にあったものではあるが、憲法上要求される合理的期間内における是正がされなかったとはいえず、本件区割規定が憲法14条1項等の憲法の規定に違反するものということはできないとし、上告を棄却した事例(反対意見、補足意見、意見あり)。
2016.02.16
解雇無効確認等請求事件(原発事故直後国外避難 契約解除無効)
LEX/DB25541612/東京地方裁判所 平成27年11月16日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第640号
被告(日本放送協会)によるフランス語のラジオ放送においてアナウンス業務等を担当していた原告が、主位的に、被告との間で労働契約を締結していたところ、東日本大震災に際して業務を行わなかったことを理由に不当に解雇されたと主張して、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、同労働契約及び不法行為責任に基づき、賃金及び損害賠償金の支払いを求め、予備的に、被告との間の契約が業務委託契約であったとしても、その解除及び更新拒絶は無効であるとして、同業務委託契約及び不法行為責任に基づき、業務委託料及び損害賠償金の支払いを求めた事案において、原被告間の契約について、労働契約ではなく、業務委託契約であると認定した上、不法行為に基づく損害賠償請求を一部認容し、将来請求を却下し、その余の請求を棄却した事例。
2016.02.16
窃盗被告事件(重機窃盗の被告 逆転有罪判決)
LEX/DB25541672/大阪高等裁判所 平成27年10月22日 判決 (控訴審)/平成26年(う)第349号
被告人が、共犯者数名と共謀の上、建設機械合計8台を盗んだという窃盗7件からなる事案の控訴審において、本件各窃盗事件において、いずれも被告人が犯行の実行を決め、P2に搬送の手配を指示し、犯行後にはP2から報告を受け、P2らに報酬等を支払うほか、犯行の前後に売買交渉をして売買を成立させ、売買代金を受領するなど、犯罪目的実現のための重要不可欠な役割を果たしている事実が認められ、これらの事実から被告人の共謀を優に認めることができ、被告人に窃盗の故意があることも明らかであるとし、無罪を言い渡した原判決を破棄し、懲役5年を言い渡した事例。
2016.02.09
旅行業法違反被告事件
LEX/DB25447725/最高裁判所第一小法廷 平成27年12月 7日 判決 (上告審)/平成26年(あ)第1118号
旅館業法違反事件の上告審において、被告人本人の上告趣意のうち、旅行業の登録制度に関し、憲法22条1項違反をいう点について、旅行業法29条1号、旅行業法3条、旅行業法2条1項は、憲法22条1項に違反する旨主張するするが、旅行業法の上記各規定は、旅行業務に関する取引の公正の維持、旅行の安全の確保及び旅行者の利便の増進を図ることを目的として、旅行業を営む者について登録制度を採用し、無登録の者が旅行業を営むことを禁止し、これに違反した者を処罰することにしたものであるため、上記各規定が、憲法22条1項に違反しないとした事例。
2016.02.09
殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反、詐欺被告事件(さいたま保険金殺人等事件)
LEX/DB25447724/最高裁判所第二小法廷 平成27年12月 4日 判決 (上告審)/平成25年(あ)第1126号
被告人が、いとこである年下の共犯者と共謀し、(1)同人の養母(当時46歳)を殺害して死亡保険金を詐取しようと企て、共犯者が同女を浴槽内に沈めて溺れさせて殺害し、その死亡保険金3600万円をだまし取り、(2)金もうけのために利用しようとしていたところむしろ金銭トラブルになり邪魔者となった被告人の伯父(当時64歳)に対し、共犯者が伯父の左前胸部を柳刃包丁で突き刺して殺害した、という殺人2件、詐欺1件等の事案の上告審において、罰金前科しかないことなど、被告人のために酌むべき事情を十分考慮しても、被告人の刑事責任は極めて重大であり、原判決が維持した第1審判決の死刑の科刑は、やむを得ないものとして、上告を棄却した事例。
2016.02.09
損害賠償等請求事件(宮司からパワハラ 慰謝料判決)
LEX/DB25541568/福岡地方裁判所 平成27年11月11日 判決 (第一審)/平成26年(ワ)第710号
被告神社の神職であった原告が、被告神社及びその代表者である被告甲に対し、原告は被告神社における職務の遂行に当たり被告甲から暴行・脅迫・暴言等のパワーハラスメント(パワハラ)を受けたと主張して、被告甲に対しては民法709条に基づき、被告神社に対しては宗教法人法11条1項に基づき、損害賠償金の支払いを求めるとともに、雇用契約上の権利を有する地位にあることの確認、並びに未払賃金等の支払いを求めた事案において、被告甲の言動について不法行為の成立を認め、被告らに対する損害賠償請求を一部認め、また、被告神社による原告の解職は、解雇権を濫用したもので無効であるとして、地位確認請求及び未払賃金等の請求を一部認め、その余の請求を棄却した事例。
2016.02.09
懲戒処分取消等請求事件
「新・判例解説Watch」 解説記事が掲載されました
LEX/DB25541620/東京地方裁判所 平成27年10月 8日 判決 (第一審)/平成25年(行ウ)第504号
区立小学校の音楽専科教諭であった原告が、同校校長から卒業式における国歌斉唱時に「君が代」のピアノ伴奏をすることを命じる旨の職務命令を受け、これに従わなかったため、東京都教育委員会から停職1月の懲戒処分を受けたことについて、同懲戒処分の取消し、東京都人事委員会の行った裁決の取消し、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償請求を求めた事案において、同懲戒処分については、処分の選択において、社会通念上著しく妥当を欠き、懲戒権者の裁量を逸脱したものとして違法であるとし、その取消請求を認容し、その余の請求を棄却した事例。
2016.02.09
未払賃金等支払請求(差戻)事件(株式会社ハマキョウレックス事件(差戻第一審))
LEX/DB25541605/大津地方裁判所彦根支部 平成27年 9月16日 判決 (差戻第一審)/平成27年(ワ)第163号
一般貨物自動車運送事業等を営む被告との間で、期間の定めのある労働契約を締結した原告が、被告との間で期間の定めのない労働契約が成立しているなどと主張して、被告に対し、かかる権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、期間の定めのない労働契約を締結した被告の労働者が通常受給すべき賃金との差額等を請求し、差戻前第1審が、通勤手当についての被告の労働条件の相違は、労働契約法20条に違反し無効であるとして、通勤手当の受給額の差額の限度で請求を認容したが、第2審が、差戻前第1審の判決手続に違法があるとして差し戻しをした事案において、差戻前第1審と同内容の判決を言い渡した事例。
2016.02.09
未払賃金等支払請求控訴、同附帯控訴事件 (株式会社ハマキョウレックス事件(控訴審))
LEX/DB25541604/大阪高等裁判所 平成27年 7月31日 判決 (控訴審)/平成27年(ネ)第2106号等
一般貨物自動車運送事業等を営む被告(被控訴人)との間で、期間の定めのある労働契約を締結した原告(控訴人)が、被告との間で期間の定めのない労働契約が成立しているなどと主張して、被告に対し、かかる権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、期間の定めのない労働契約を締結した被告の労働者が通常受給すべき賃金との差額等を請求し、第1審判決が一部認容、一部棄却としたため、原告が控訴し、被告が附帯控訴した事案において、原審の判決の手続きが法律上に違反しているとして、原判決を取り消し、原審に差し戻した事例。
2016.02.09
未払賃金等支払請求事件(株式会社ハマキョウレックス事件(第一審))
LEX/DB25541603/大津地方裁判所彦根支部 平成27年 5月29日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第205号
一般貨物自動車運送事業等を営む被告との間で、期間の定めのある労働契約を締結した原告が、被告との間で期間の定めのない労働契約が成立しているなどと主張して、被告に対し、かかる権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、期間の定めのない労働契約を締結した被告の労働者が通常受給すべき賃金との差額等を請求した事案において、通勤手当についての被告の労働条件の相違は、労働契約法20条に違反し無効であるとして、通勤手当の受給額の差額の限度で請求を認容し、その余の請求は棄却した事例。
2016.02.09
遺言無効確認請求控訴事件(差戻)事件(裁判所ウェブサイト掲載判例の原審)
LEX/DB25541756/広島高等裁判所 平成26年 4月25日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第1号
原告(控訴人)と被告(被控訴人)の亡父であるCが作成した自筆証書遺言について、原告が、Cが当該自筆証書を故意に破棄したとして、被告との間で、本件遺言が無効であることの確認を求めたところ、1審判決は、原告の請求を棄却したため、これを不服として原告が控訴した事案において、遺言の撤回については遺言の方式に従って行うことが要求される(民法968条2項は,自筆証書による遺言の場合の加除変更の方式を定めている。)から、遺言者に遺言の撤回の意思があっても遺言の方式によっていない限り遺言の撤回の効力は生じないこと、遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときに遺言を撤回したとみなされること(民法1024条後文)に照らせば、遺言の撤回とみなされる遺言書の破棄とは、焼却や破り捨てといった物理的破棄かこれに準ずる文字等の記載内容の抹消を意味すると解すべきであり、原文が判読できる状況で棒線を引いているだけでは、格別の事情がない限り、遺言書の破棄には当たらないと解され、原判決は正当であるとし、控訴を棄却した事例。
2016.02.02
損害賠償請求事件
「新・判例解説Watch」H28.4上旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447720/最高裁判所第二小法廷 平成28年 1月22日 判決 (上告審)/平成27年(行ヒ)第156号
高知県安芸郡東洋町がA漁協に対し漁業災害対策資金として1000万円を貸し付けたことにつき、同町の住民である原告(控訴人・被上告人)が、当該貸付けに係る支出負担行為及び支出命令が違法であるなどとして、地方自治法242条の2第1項4号に基づき、同町の執行機関である上告人を相手に、当時の被告(被控訴人・上告人)町長、副町長、会計管理者に対し1000万円の損害賠償請求をすることを求めた住民訴訟で、第一審は、当該支出負担行為等について、被告らが損害賠償責任を負うものではないとし、請求を棄却したため、原告が控訴し、控訴審は、原判決を取り消し、本件訴え中、副町長及び会計管理者に対し連帯して1000万円を支払うよう請求することの請求に係る部分をいずれも却下し、東洋町長に対して1000万円を支払うよう請求することを命じたため、被告東洋町長が、上告した事案において、当該支出負担行為等が町長の裁量権の範囲を逸脱してされたものであって違法であり、被告東洋町長は損害賠償責任を負うとした原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとし、原判決中被告敗訴部分を破棄し、高裁へ差し戻しを命じた事例。
2016.02.02
損害賠償請求事件(NHK逆転勝訴 台湾統治番組訴訟)
LEX/DB25447710/最高裁判所第一小法廷 平成28年 1月21日 判決 (上告審)/平成26年(受)第547号
被告(被控訴人・上告人。日本放送協会)が、番組内で、1910年の日英博覧会において、台湾南部高士村のパイワン族の男女24名が展示され、そのうちの1人の娘である原告(控訴人・被上告人)Xは今も悲しいと述べているなどと報道されたことにより、名誉やプライバシーが侵害されたとする原告Xやその他の台湾人等のほか、知る権利を侵害されたなどとする視聴者など総勢1万0335人の一審原告らが、被告に対し、不法行為に基づく損害賠償の支払いを求め、第一審では請求を全部棄却し、原告Xを含む42名が控訴し、第二審では第一審判決を変更し、当該番組について原告Xに対する名誉毀損による不法行為の成立を認め、原告の請求を一部認容したため、被告が上告した事案において、当該番組を見た一般の視聴者が、原告Xの父親が動物園の動物と同じように扱われるべき者であり、その娘である原告X自身も同様に扱われるべき者であると受け止めるとは考え難く、したがって当該番組の放送により原告Xの社会的評価が低下するとはいえず、当該番組は、原告Xの名誉を毀損するものではないとし、当該番組について名誉毀損による不法行為の成立を認めた原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとして、原判決中被告敗訴部分は破棄を免れず、原告Xの請求を棄却した第1審判決は正当であり、上記部分につき原告Xの控訴を棄却した事例。
2016.02.02
法人税更正処分取消等請求控訴事件
LEX/DB25541733/東京高等裁判所 平成27年11月26日 判決 (控訴審)/平成27年(行コ)第197号
原告(控訴人)が、平成14年9月27日から平成20年9月26日まで合計11回にわたり,100%子会社であったG社に対する債権を放棄し、貸倒損失として損金の額に算入して確定申告したところ、平成18年3月期以降の債権放棄について、法人税法37条(平成18年3月期につき平成18年法律第10号、平成19年3月期及び平成20年3月期につき平成20年法律第23号による各改正前のもの。)の寄付金に該当するため損金算入限度額を超える部分は損金の額に算入できず、これを益金に算入して所得の金額を計算すべきであるとして、東税務署長から本件各法人税更正処分等を受け、また、本件各課税期間の消費税等についても上記債権放棄を消費税法39条(平成22年法律第6号による改正前のもの。)の貸倒れとしてその税込価格に係る消費税額を課税標準額に対する消費税の額から控除して確定申告をしたところ、消費税課税標準額から控除することはできないとして、東税務署長から本件各更正処分を受けたことから、被告(被控訴人。国)に対し、第1の2項から8項までのとおりその取消しを求め、第一審は原告の請求をいずれも棄却したため、これを不服として原告が控訴した事案において、原判決は相当であるとして、控訴を棄却した事例。
2016.02.02
都市計画決定無効確認等請求事件(「外環の2」道路計画 住民の訴え却下)
LEX/DB25541629/東京地方裁判所 平成27年11月17日 判決 (第一審)/平成20年(行ウ)第602号
都市計画決定に係る都市計画施設である外環の2(幹線街路外郭環状線の2)の区域内に不動産を所有して居住していた承継前原告Aから同不動産を相続した原告らが、外環の2に係る都市計画は、外環本線(都市高速道路外郭環状線)の構造形式が嵩上式(高架式)であることを基礎となる重要な事実としていたところ、平成19年外環本線変更決定において外環本線の構造形式が嵩上式から大深度地下方式に変更されたことにより、当該都市計画は重要な事実の基礎を欠くこととなって違法なものになったなどとして、〔1〕行政事件訴訟法3条4項所定の無効等確認の訴えとして、都市計画決定が無効であることの確認を求め、〔2〕行政事件訴訟法3条6項1号所定のいわゆる非申請型の義務付けの訴えとして、都市計画の廃止手続の義務付けを求め、〔3〕行政事件訴訟法4条所定の公法上の法律関係に関する確認の訴えとして、(a)都市計画が違法であることの確認、(b)原告らが上記不動産について都市計画法53条1項の規定する建築物の建築の制限を受けない地位にあることの確認、及び、(c)被告が都市計画の廃止手続をとらないことが違法であることの確認を求めるほか、承継前原告Aから上記不動産以外の全ての遺産を相続した原告Bが、〔4〕承継前原告Aにおいて、外環の2に係る都市計画の廃止義務の懈怠という被告による不作為の違法な公権力の行使により、承継前原告Aが、上記不動産を収用されるという不安を抱いたり、同項の規定する建築物の建築の制限等がされたりして、財産権(憲法29条1項)、居住の自由(憲法22条1項)及び平穏に生活する自由(憲法13条)を侵害されたことにより、国家賠償法1条1項に基づき、慰謝料100万円及びこれに対する遅延損害金の支払請求権を有していたところ、これを相続したとしてその支払を求め、〔5〕少なくとも平成19年外環本線変更決定において外環本線の構造形式が嵩上式から大深度地下方式に変更されたことにより、外環の2に係る都市計画の根拠とされた公共的必要性が消滅し、都市計画決定に伴う都市計画法53条1項の規定する建築物の建築の制限が承継前原告Aに対して特別な犠牲を課すものとなったため、承継前原告Aが、憲法29条3項に基づき、建築物の建築の制限による土地の価格の下落分2118万円の損失補償の請求権を有していたところ、これを相続したとして当該損失補償及びこれに対する遅延損害金の支払を求めた事案において、各訴えのうち、都市計画決定の無効確認を求める訴え、都市計画の廃止手続を求める訴え、都市計画の違法確認を求める訴え、原告らが都市計画法53条1項の規定する建築制限を受けない地位にあることの確認を求める訴え及び都市計画決定の廃止手続をとらないことの違法確認を求める訴えを、いずれも却下し、原告Bのその余の請求をいずれも棄却した事例。
2016.02.02
強姦未遂、強姦、強制わいせつ被告事件(裁判所ウェブサイト掲載判例の原審)
LEX/DB25541525/福岡高等裁判所宮崎支部 平成27年 9月15日 決定 (抗告審)/平成27年(く)第34号
被告人に対する強姦未遂、強姦、強制わいせつ被告事件について、宮崎地方裁判所がした提出命令に対し、弁護人から抗告の申立てがあった事案において、弁護人は、本件デジタルビデオカセットをいずれも、一旦、警察官又は検察官に提出して開示しており、本件デジタルビデオカセットについては、弁護人の上記開示行為によって、秘密性を喪失したといえ、刑訴法105条の「他人の秘密に関するもの」には当たらないから、弁護人らは、いずれも本件デジタルビデオカセットにつき押収拒絶権を有しないとし、また、原裁判は、本件デジタルビデオカセットにつき、没収すべき物と思料するものに当たるとした上で、本件デジタルビデオカセットの内容は、複製DVDが証拠請求され、取調べ済みである上、公判手続は結審していること、この間、被告人がその提出を頑なに拒み、具体的な保管場所も明らかにしない態度であったこと、上級審における証拠調べの機会は失われていないことを踏まえて、本件デジタルビデオカセットに没収の言渡が行われる事態を想定し、押収する必要性を認めたものであるところ、原裁判の差押えの必要性についての上記判断に、その裁量を逸脱した点は見当たらないとし、原裁判に弁護人らの押収拒絶権を侵害する違法はなく、その他に被告人の弁護人依頼権を侵害する点も見当たらないから、原裁判は憲法37条3項に違反するものではないとして、抗告を棄却した事例。
2016.01.26
損害賠償等請求事件
LEX/DB25541496/東京地方裁判所 平成27年 9月30日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第20437号
原告が、被告新聞社らがそれぞれ発行する日刊新聞の朝刊に掲載された実名による原告の逮捕事実等に関する記事によって名誉を毀損され、名誉感情及びプライバシーを侵害されたとして、被告新聞社らに対し、共同不法行為に基づく損害賠償請求として、2200万円及びこれに対する遅延損害金の連帯支払を求めるとともに、民法723条に基づき、謝罪広告をそれぞれ掲載することを求めた事案において、原告の請求は、被告b新聞社に対し、55万円及びこれに対する本件b新聞記事の掲載日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるとして一部認容した事例。
2016.01.26
発信者情報開示等仮処分命令申立却下決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告申立事件
LEX/DB25541697/東京高等裁判所 平成27年 6月 4日 決定 (許可抗告審)/平成27年(ラ許)第134号
相手方の管理、運営する短文投稿を共有するウェブ上の情報サービス(ツイッター)に本件投稿記事目録1ないし3記載の各ユーザー名に係るアカウントが開設された上,本件目録1のアカウントには原決定本件投稿記事目録4の番号欄1ないし4記載の各投稿内容が掲載され、また、上記各アカウントを用いて本件投稿記事目録の各番号欄記載の投稿(ツイート)がされたため、抗告人が、相手方に対し、本件各情報及び本件各投稿がいずれも抗告人の名誉を毀損するなどと主張して、これらを投稿する際に使用されたアカウントにつき、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律4条1項に基づき、ログインした際のIPアドレス並びにログイン情報が送信された年月日及び時刻の開示を求めるとともに、人格権に基づき、本件各情報の削除を求めたところ、原決定が抗告人の申立てをいずれも却下したため、抗告人がこれを不服として即時抗告をしたが、抗告人の申立てをいずれも却下した原決定は相当であるとして、抗告を棄却したため、抗告人が許可抗告を申立てた事案において、本件許可抗告の申立ての理由には、原決定について、民事訴訟法337条2項所定の事項を含むものとは認められないとして、本件抗告を許可しないとした事例。
2016.01.26
発信者情報開示等仮処分命令申立却下決定に対する抗告事件
LEX/DB25541642/東京高等裁判所 平成27年 4月28日 決定 (抗告審)/平成27年(ラ)第579号
相手方の管理、運営する短文投稿を共有するウェブ上の情報サービス(ツイッター)に本件投稿記事目録1ないし3記載の各ユーザー名に係るアカウントが開設された上,本件目録1のアカウントには原決定本件投稿記事目録4の番号欄1ないし4記載の各投稿内容が掲載され、また、上記各アカウントを用いて本件投稿記事目録の各番号欄記載の投稿(ツイート)がされたため、抗告人が、相手方に対し、本件各情報及び本件各投稿がいずれも抗告人の名誉を毀損するなどと主張して、これらを投稿する際に使用されたアカウントにつき、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律4条1項に基づき、ログインした際のIPアドレス並びにログイン情報が送信された年月日及び時刻の開示を求めるとともに、人格権に基づき、本件各情報の削除を求めたところ、原決定が抗告人の申立てをいずれも却下したため、抗告人がこれを不服として即時抗告をした事案において、本件本文情報についてこれが流通することによる抗告人の権利侵害が明白であるということはできないとし、また、本件リンク情報がその流通によって抗告人の公衆送信権を侵害するということはできないとし、抗告人の申立てをいずれも却下した原決定は相当であるとして、抗告を棄却した事例。
2016.01.26
発信者情報開示仮処分命令申立却下決定に対する抗告事件
LEX/DB25541644/東京高等裁判所 平成27年 4月28日 決定 (抗告審)/平成27年(ラ)第578号
相手方の管理、運営する短文投稿の情報サービス(本件サイト)に本件投稿がされたところ、本件投稿には別のウェブページ(中間ウェブページ)へのリンクが張られており、中間ウェブページには更に別のウェブページ(本件ウェブページ)のリンクが張られていて、抗告人は、本件投稿が中間ウェブページを介して本件ウェブページと一体となって抗告人の名誉を毀損していると主張して、相手方に対し、本件投稿の送信の際のアカウントへのログイン時に用いられたIPアドレスのうち、仮処分決定が相手方に送達された日の正午(日本標準時)時点で最も新しいものを仮に開示するよう求める仮処分を申し立てたが、原決定は、上記申立てを却下したため、抗告人が即時抗告した事案において、本件申立てを却下した原決定は相当であるとして、即時抗告を棄却した事例。
2016.01.26
発信者情報開示等仮処分命令申立事件
LEX/DB25541641/東京地方裁判所 平成27年 3月10日 決定 (第一審)/平成26年(ヨ)第4144号
債務者の管理、運営する短文投稿の情報サービス(ツイッター)に本件投稿記事目録1ないし3記載の各ユーザー名に係るアカウントが開設された上、本件目録1のアカウントには本件投稿記事目録4の番号欄1ないし4記載の各投稿内容が掲載され、また、上記各アカウントを使用して、それぞれ別のウェブサイトへのリンクを張った本件投稿記事目録の各番号欄記載の投稿(ツイート)がされているところ、債権者は、本件各情報及び本件各投稿がいずれも債権者の名誉を毀損すると主張して、これらを投稿するに際して使用されたアカウントにつき、ログインした際のIPアドレス並びにログイン情報が送信された年月日及び時刻の開示を求めるとともに、本件各情報の削除を求めた事案において、債権者の本件各情報の削除請求及び本件各情報による権利侵害を理由とする発信者情報の開示請求は、いずれも理由がないとして、本件申立てをいずれも却下した事例。
2016.01.26
発信者情報開示仮処分命令申立事件
LEX/DB25541643/東京地方裁判所 平成27年 3月10日 決定 (第一審)/平成26年(ヨ)第4033号
債務者の管理、運営する短文投稿の情報サービス(ツイッター)に本件投稿記事目録記載の投稿(ツイート)がされ、本件投稿には別のウェブページ(中間ウェブページ)へのリンクが張られており、中間ウェブページにもさらに別のウェブページ(本件ウェブページ)へのリンクが張られているところ、債権者は、本件投稿が中間ウェブページを介して本件ウェブページと一体となって債権者の名誉を毀損すると主張して、債務者に対し、本件投稿を投稿するに際して使用されたアカウントへのログイン時に用いられたIPアドレスのうち、債務者に送達された日の正午(日本標準時)時点で最も新しいものを仮に開示するよう求める仮処分を申し立てた事案において、本件投稿が、中間ウェブページ及び本件ウェブページと一体性を有するという債権者の主張は採用することができないとし、本件投稿それ自体によって債権者の権利が侵害されたことが明らかであると認めることはできないとして、債権者の本件申立てを却下した事例。
2016.01.19
保証債務請求事件
LEX/DB25447695/最高裁判所第三小法廷 平成28年 1月12日 判決 (上告審)/平成26年(受)第1351号
銀行である原告(被控訴人・被上告人)が、信用保証協会である被告(控訴人・上告人)に対し、原告がA社に金銭を貸し付け、被告がこのA社の借入れによる債務を保証したとして、保証契約に基づき、6378万1192円及びこれに対する遅延損害金の支払を求め、これに対し、被告は、主債務者であるA社が反社会的勢力に関連する企業であったにもかかわらず、被告において、そのような企業ではないとの認識の下に上記保証契約を締結したものであるから、同保証契約は、錯誤により無効であるなどと主張して、原告の請求を争っていたところ、第一審では、原告の請求を認容したため、被告が控訴し、原告が附帯控訴(第一審判決認容額のほか、請求額を追加)し、控訴審では、原告の請求は、控訴審で拡張された部分も含めて理由があるので、附帯控訴に基づき原告の当審における拡張請求を認容し、被告の控訴を棄却したため、被告が上告した事案において、原審の被告の本件各保証契約の意思表示に錯誤があったとはいえないとの判断は是認することができるとし、他方、本件各貸付けについて、本件免責条項にいう原告が「保証契約に違反したとき」に当たらないとした原審の判断には、法令の解釈適用を誤った違法があり、この違法は判決に影響を及ぼすことが明らかであるとし、原判決を破棄し、高等裁判所へ差し戻しを命じた事例。
2016.01.19
保証債務履行請求事件
LEX/DB25447696/最高裁判所第三小法廷 平成28年 1月12日 判決 (上告審)/平成26年(受)第266号
原告(控訴人・上告人)が被告(被控訴人・被上告人)に対し、主債務者をA社とする消費貸借契約の各貸金債務及び主債務者をB社とする消費貸借契約の各貸金債務について、〔1〕主位的請求として、原告が被告との間で締結していた保証契約に基づき、その保証債務の履行として、未払の残元金並びに約定の期間に対応する利息及び遅延損害金の合計額の支払を求めたところ,被告が主債務者は暴力団が実質的に経営していた会社であるとして、錯誤による保証契約の無効、原・被告間で締結された約定書の保証条件違反による保証人の免責を主張し、〔2〕予備的請求として、被告は反社会的勢力を主債務者とする保証契約を締結しないよう注意すべき義務があるのに、これを怠り保証契約を締結した結果、原告は被告から代位弁済を受けることができると誤信して貸付けを行い、損害を受けたとして、不法行為に基づく損害賠償として、貸付金から弁済額を控除した金員及びこれに対する遅延損害金の支払を求め、第一審は、保証契約においては主債務者であるA社及びB社が反社会的勢力でないことが契約の要素となっていて、この点について被告に錯誤があったから保証契約は無効であり、また、被告には保証契約を締結したことについて原告に対する注意義務違反はないなどとして、原告の請求を棄却したため、原告が控訴し、控訴審は、原告の主位的請求及び予備的請求をいずれも棄却した原判決は相当であるとし、控訴を棄却したため、原告が上告した事案において、被告の本件各保証契約の意思表示に要素の錯誤があるとした原審の判断には、法令の解釈適用を誤った違法があり、この違法は判決に影響を及ぼすことが明らかであるとして、原判決を破棄し、被告の保証債務の免責の抗弁等について更に審理を尽くさせるため、原審に差し戻しを命じた事例。
2016.01.19
貸金等請求事件
LEX/DB25447697/最高裁判所第三小法廷 平成28年 1月12日 判決 (上告審)/平成26年(受)第2365号
被告(被控訴人・被上告人)との間で保証契約を締結していた原告(控訴人・上告人)が、主債務者が期限の利益を喪失したこと等から、被告に対し、保証契約に基づき、主債務に関する貸付残元金等の支払を求め、第一審では原告の請求を棄却したため、原告が控訴し、第二審では、主債務者が反社会的勢力関係者でないことが本件信用保証に係る法律行為の要素であったといえ、本件信用保証に係る契約書等の文書に明文の条項が設けられていなかったからといって、被告において、錯誤の主張ができないということにはならないと示し、上記保証契約において主債務者が反社会的勢力関係者でないことが法律行為の要素になっていたにもかかわらず、実際には、主債務者が反社会的勢力関係者であったことから、被告に錯誤があったと認められるとし、上記保証契約は民法95条本文により無効であるなどとして原告の請求を棄却した原判決を相当であるとして、控訴を棄却したため、原告が上告した事案において、被告の本件保証契約の意思表示に要素の錯誤があるとした原審の判断には、法令の解釈適用を誤った違法があるとし、原判決を破棄し、被告の保証債務の免責の抗弁等について更に審理を尽くさせるため,原審に差し戻しを命じた事例。
2016.01.19
貸金返還請求事件
LEX/DB25447698/最高裁判所第三小法廷 平成28年 1月12日 判決 (上告審)/平成25年(受)第1195号
主債務者から信用保証の委託を受けた被上告人と保証契約を締結していた上告人が、被上告人に対し、同契約に基づき、保証債務の履行を求め、上告人の融資の主債務者は反社会的勢力である暴力団員であり、被上告人は、このような場合には保証契約を締結しないにもかかわらず、そのことを知らずに同契約を締結したものであるから、同契約は要素の錯誤により無効であると主張して争っている事案の上告審において、被上告人の本件各保証契約の意思表示に要素の錯誤があるとした原審の判断には、法令の解釈適用を誤った違法があり、この違法は判決に影響を及ぼすことが明らかであるとし、原判決を破棄し、上告人の請求は、479万7471円及びうち477万9000円に対する本件各保証契約に基づく保証債務につき履行遅滞に陥った日である平成23年9月27日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるとし、原判決を変更した事例。
2016.01.19
業務上過失往来危険、業務上過失致死傷被告事件(漁船転覆死亡事故 貨物船航海士 無罪)
LEX/DB25541340/和歌山地方裁判所 平成27年 3月18日 判決 (第一審)/平成26年(わ)第144号
和歌山県由良町沖で、貨物船「神力丸」と2隻引き漁船「広漁丸」が衝突し、乗組員(漁師)2人が死亡した事故で、貨物船の2等航海士の被告人が、業務上過失往来危険と業務上過失致死傷の両罪に問われた事案において、両船がそのまま進めば無難に航過できる態勢の中で一方の船が変針・変速等によって衝突の危険を惹起した場合にはその船が避航義務を負うと解するのが相当であり(新たな衝突の危険の法理)、これを衝突回避の措置をとる余裕のない場合に限定して適用すべき理由はないとし、本件に海上衝突予防法13条を適用すると貨物船が追越し船として避航義務を負うことになるものではあるが、左転後は漁船において避航措置を講ずる義務があり、本件において同条は適用されないというべきである(貨物船が海上衝突予防法13条の避航義務を負っていたと認めることはできない)として、被告人に対し無罪の言渡しをした事例。
2016.01.12
自動車運転過失致死傷、道路交通法違反被告事件(逆転無罪)
LEX/DB25541354/大阪高等裁判所 平成27年10月 6日 判決 (控訴審)/平成27年(う)第423号
普通乗用自動車を運転していた被告人が、本件交差点手前において進路変更する際に、第3車線に進入するのであれば、第2車線と第3車線の車線境界線の手前で停止し、第3車線を右後方から進行してくる車両等の有無及びその安全を確認して第3車線に進入すべき自動車運転上の注意義務があるのにこれを怠り、進路変更し、その際、第2車線と第3車線の車線境界線の手前で停止せず、第3車線を右後方から進行してくる車両等の有無及びその安全確認不十分のまま、漫然時速約5キロメートルで第3車線に進入した過失により、同信号表示に従って同交差点を右折するべく右後方から普通乗用自動車を運転して第3車線を進行してきたB(当時40歳)をして衝突を避けるために右急転把させて、同車を右方に斜行させ、折から、右方歩道上で信号待ちのために佇立していたC(当時49歳)に同車前部を衝突させるとともに、同車前部を信号柱に衝突させ、同人に骨盤・左右脛骨・腓骨等粉砕骨折、多発性左右肋骨骨折等の傷害を負わせ、同人を失血死するに至らせるとともに、前記Bに入院加療約2か月間を要する骨盤骨折等の傷害を負わせた等として起訴された事案の控訴審において、原判決が、B車両において、西側道路への右折のために右に急ハンドルを切ったという可能性を一切考慮せず、B証言及びE証言を信用し、これらによって認定した事実等を前提として、本件因果関係を肯認したことは、経験則等に照らして不合理なものといわざるを得ないため、本件各公訴事実については犯罪の証明がないことに帰するとして、原判決を破棄し、本件各公訴事実のいずれについても、被告人は無罪とした事例。
2016.01.12
殺人被告事件(元巡査長 懲役18年)
LEX/DB25541355/大阪地方裁判所 平成27年10月 6日 判決 (第一審)/平成27年(わ)第433号
被告人は、警察官であったが、自己が婚姻したことを秘したまま被害者と交際していたところ、被害者方において、被告人の結婚に気付いた被害者と口論になり、同人から「社会的制裁は絶対受けてもらう。」などと言われるや、同人との交際の事実を被告人の勤務先や妻に暴露されるかもしれないなどと考え、殺意をもって、同人の首を背後から右腕を回して絞めた上、同人から「何もしない。」などと言われたのに、更にその首を革製ベルトや両手で絞め付け、同所において、同人を頸部圧迫による窒息により死亡させたとして起訴された事案において、本件は、男女関係を動機とする被害者1人の殺人事案の中で重い部類に属するというべきであるとして、被告人に対して懲役18年を言い渡した事例(裁判員裁判)。
2016.01.12
執行停止申立事件(「育休退園」 執行停止 判決でるまで復園認める)
LEX/DB25541441/さいたま地方裁判所 平成27年 9月29日 決定 (第一審)/平成27年(行ク)第17号等
所沢市内の保育所に通園している甲の保護者である申立人が、甲について、所沢市長から、保育の利用継続不可決定及び保育の利用解除処分がそれぞれされたことについて、各決定は、児童福祉法24条1項、子ども・子育て支援法施行規則1条9号の解釈、適用を誤った違法があるなどとして、各決定の取消しを求める訴え(本案事件)を提起するとともに、行政事件訴訟法25条1項に基づき、各決定の執行の停止を求めた事案において、各決定により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があり、本案について理由がないと見えるときには当たらないとして、申立てを一部認容し、本案判決の言渡し後40日を経過するまでの各決定の執行停止を認めた事例。
2015.12.29
訴訟救助申立て却下決定に対する抗告事件
LEX/DB25447660/最高裁判所第一小法廷 平成27年12月17日 決定 (許可抗告審)/平成27年(行フ)第1号
抗告人が、訴訟救助却下決定に対する即時抗告の抗告状に所定の印紙を貼付していなかったため、原審裁判長から、抗告提起の手数料を命令送達の日から14日以内に納付することを命ずる補正命令を受けたが、当該命令で定められた期間内に上記手数料を納付しなかったため、原審裁判長は、抗告人に対して抗告状却下命令(原命令)を発することとし、その告知のため、原命令の謄本が抗告人に宛てて発送されたが、抗告人は、その送達を受ける前に上記手数料を納付したことが認められ、抗告人が、原命令が確定する前に抗告提起の手数料を納付したものであるから、その不納付の瑕疵は補正され、抗告人の上記抗告状は当初に遡って有効となったものであり、これを却下した原命令は失当であるとして、原命令を破棄した事例(補足意見がある)。
2015.12.29
検察官がした刑事確定訴訟記録の閲覧申出一部不許可処分に対する準抗告の決定に対する特別抗告
LEX/DB25447653/最高裁判所第三小法廷 平成27年12月14日 決定 (特別抗告審)/平成27年(し)第401号
閲覧請求人が、平成23年東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故で放出された放射性物質に汚染された木材チップ合計約310立方メートルを滋賀県内の河川管理用通路に廃棄したという被告人に対する廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反被告事件に係る刑事確定訴訟記録の一部である〔1〕被告事件の裁判書、〔2〕滋賀県が河川敷進入のための鍵を貸与した経緯、本件木くずと余罪に関する木くずの両方について移動経路、保管状況等が分かる供述調書、報告書等、〔3〕起訴状の閲覧請求をしたところ、同記録の保管検察官が、被告事件の裁判書、起訴状、確定審の検甲16号証(滋賀県が鍵を貸与した経緯等に関するもの)につき閲覧を許可する一方、木くずの移動経路、保管状況等が分かる供述調書、報告書等の部分については、刑事確定訴訟記録法4条2項5号の閲覧制限事由に該当するとして、閲覧不許可としたため、閲覧請求人が準抗告を申し立てたところ、原決定は、閲覧請求人の主張を一部認め、主文第1項で、保管検察官の閲覧一部不許可処分を取消した上、主文第2項で、保管検察官は、閲覧請求人に対し、犯罪捜査報告書(確定審の検甲50号証)、犯罪捜査報告書2通(同検甲51,52号証)につき、閲覧させなければならないとし、主文第3項で,その余の準抗告申立てを棄却したため、閲覧請求人が特別抗告した事案において、本件閲覧許可部分のうち、別紙の除外部分の限度では、刑事確定訴訟記録法4条2項5号の閲覧制限事由に該当するとした保管検察官の判断は正当であり、これに該当しないとして、保管検察官の閲覧一部不許可処分を取り消した上、閲覧をさせなければならないとした原判断には、同号の解釈適用を誤った違法があるとして、原決定の主文第2項を取り消した上、同部分に関する準抗告につき一部を認容し、その余を棄却することとし、その余の本件抗告を棄却した事例。
2015.12.29
損害賠償等請求事件(本訴)、損害賠償反訴請求事件(反訴)(太陽光発電所 反対住民勝訴)
LEX/DB25541478/長野地方裁判所伊那支部 平成27年10月28日 判決 (第一審)/平成26年(ワ)第13号等
原告(反訴被告。建設会社)が、被告(本訴原告)に対し、太陽光発電設備設置に関する住民説明会における被告の発言が原告の名誉及び信用を毀損する違法なものであり、かつ、被告がこれらの発言や反対運動により原告に太陽光発電設備の設置を断念させたと主張して、不法行為に基づき、損害賠償の請求をし(本訴)、これに対し、被告が、本訴請求の訴え提起が違法であると主張して、不法行為に基づき、慰謝料の支払いを求めた(反訴)事案において、被告の言動は、いずれも平穏な言論行為であって、何ら違法と評価すべきものはないとして、本訴請求を棄却し、反訴請求については、訴えの定期は裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠くものと認め、一部認容、一部棄却した事例。
2015.12.29
賭博開張図利幇助(訴因変更後はこれに加えて常習賭博幇助)被告事件
(野球賭博:電子空間は賭博場にあたらず)
LEX/DB25541477/福岡地方裁判所 平成27年10月28日 判決 (第一審)/平成26年(わ)第1632号
賭博の常習者賭博である被告人が、賭博の常習者である共犯者が電子メール等を利用し、何者かとの間で、プロ野球公式戦の5試合について勝敗を予想し、各試合についてそれぞれ賭博をした際、共犯者に対し、電子メールを利用する等して犯行を容易にさせてこれを幇助した事案において、本件幇助行為当時も、被告人は、賭博常習者であったというべきであり、そのような被告人がP2の賭博を幇助したのであるから、被告人は常習賭博幇助の罪責を免れないとして、懲役6月、執行猶予2年を言い渡した事例。
2015.12.29
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律違反、恐喝未遂被告事件
(工藤会幹部の控訴棄却)
LEX/DB25541475/福岡高等裁判所 平成27年10月21日 判決 (控訴審)/平成27年(う)第220号
指定暴力団B會上位幹部の被告人が、組事務所のビル又はその賃借権を喝取しようとした恐喝未遂2件と暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律違反で起訴されたところ、まず、B會による組織的犯行という点であるが、B會は、通常の暴力団とは異なり、一般人の生命又は身体に重大な危害を加える危険性の高い暴力団として広く認知され、平成24年12月以降は特定危険指定暴力団に指定されている唯一の団体であり、本件各犯行は、そのB會の二代目C組の組長である被告人がその地位の威勢を利用し、B會の危険性を十分に認識している被害者に対して行っているのであるから、それだけで悪質性が相当高いといえるとし、そして、被告人は、何ら正当な権限がないのに、それまで賃料を払わないで占有していた経済的価値の相当高い本件ビル又はその賃借権を、組事務所として安定的に使用し続けるため、因縁をつけて本件各犯行に及んだのであり、被告人と被害者らとの間に一定の人的関係があったことを考慮しても、暴力団特有の身勝手で反社会的な犯行というほかなく、動機・経緯にも酌量の余地はない(本件全体の被告人の犯情は、暴力団の威勢を示して脅迫する恐喝未遂事案の中で相当悪い部類に属し、基本的に実刑相当事案である)として、原審は、被告人を懲役3年を言い渡したため、被告人が量刑不当を理由に控訴した事案において、原判決の量刑は重過ぎて不当であるとはいえないとして、控訴を棄却した事例。
2015.12.29
地位確認等請求事件(育児で短時間勤務 昇給抑制 違法)
LEX/DB25541445/東京地方裁判所 平成27年10月 2日 判決 (第一審)/平成26年(ワ)第6956号
被告(社会福祉法人)で稼働する原告らが、被告において育児短時間勤務制度を利用したことを理由として本来昇給すべき程度の昇給が行われなかったことから、各自、被告に対し、このような昇給抑制は法令及び就業規則に違反して無効であるとして、昇給抑制がなければ適用されている号給の労働契約上の地位を有することの確認、労働契約に基づく賃金請求として昇給抑制がなければ支給されるべきであった給与と現に支給された給与の差額及び遅延損害金、不法行為に基づく慰謝料等の損害金の支払いを求めた事案において、地位確認請求は過去の法律関係を確認するものとして却下したが、昇給抑制は違法であるとして、その余の請求を一部認容した事例。
2015.12.29
ロケット打ち上げ差止等請求事件
LEX/DB25541390/鹿児島地方裁判所 平成27年 9月29日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第1004号
被告が設置、管理するロケットの射場である種子島宇宙センターの隣接地にリゾートホテルを所有する原告が、被告(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)に対し、所有権、人格権及び人工衛星等打上げ基準2条に基づき、ロケットの打ち上げの差止めを求めるとともに、不法行為に基づき逸失利益等の損害賠償を求めた事案において、ロケットの打ち上げにより原告ホテルに具体的危険は生じておらず、原告の所有権、人格権、営業の自由が侵害され、又はそのおそれがあるということはできないとして、原告の請求をいずれも棄却した事例。
2015.12.22
損害賠償請求事件
「新・判例解説Watch」H28.2下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447651/最高裁判所大法廷 平成27年12月16日 判決 (上告審)/平成26年(オ)第1023号
原告(控訴人、上告人)らが、夫婦が婚姻の際に定めるところに従い夫又は妻の氏を称すると定める民法750条の規定は、憲法13条、憲法14条1項、憲法24条1項及び2項等に違反すると主張し、前記規定を改廃する立法措置をとらないという立法不作為の違法を理由に、被告(被控訴人、被上告人)国に対し、国家賠償法1条1項に基づき損害賠償を求めたところ、第一審及び控訴審とも原告らの請求が棄却されたため、原告らが上告した事案において、前記規定を改廃する立法措置をとらない立法不作為は、国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受けるものではなく、原告らの請求を棄却すべきものとした原審の判断は是認することができるとして、上告を棄却した事例(意見、補足意見、反対意見がある)。
2015.12.22
損害賠償請求事件
「新・判例解説Watch」H28.2下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447652/最高裁判所大法廷 平成27年12月16日 判決 (上告審)/平成25年(オ)第1079号
原告(控訴人、上告人)が、女性について6箇月の再婚禁止期間を定める民法733条1項の規定は、憲法14条1項及び憲法24条2項に違反すると主張し、前記規定を改廃する立法措置をとらなかった立法不作為の違法を理由に、被告(被控訴人、被上告人)に対し、国家賠償法1条1項に基づき損害賠償を求め、第一審及び控訴審とも原告の請求が棄却されたため、原告が上告した事案において、平成20年当時、女性について6箇月の再婚禁止期間を定める民法733条1項の規定のうち100日超過部分が憲法に違反するものとなってはいたものの、これを国家賠償法1条1項の適用の観点からみた場合には、憲法上保障され又は保護されている権利利益を合理的な理由なく制約するものとして憲法の規定に違反することが明白であるにもかかわらず国会が正当な理由なく長期にわたって改廃等の立法措置を怠っていたと評価することはできないとして、立法不作為は、国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受けるものではないというべきであり、原告の請求を棄却すべきものとした原審の判断は、結論において是認することができるとし、上告を棄却した事例(意見、補足意見、反対意見がある)。
2015.12.22
退職一時金返還請求事件
LEX/DB25447646/最高裁判所第一小法廷 平成27年12月14日 判決 (上告審)/平成26年(オ)第77号等
被上告人が昭和49年に電電公社を退職した際に日本電信電話公社共済組合(旧共済組合)から退職一時金として14万1367円を受給したところ、被上告人が満60歳となり旧共済組合の組合員であった期間を計算の基礎とする老齢厚生年金及び退職共済年金の受給権を有するようになったため、旧共済組合の権利義務を承継した上告人が、被上告人に対し、当該退職一時金として支給を受けた上記の額に利子に相当する額を加えた額に相当する金額66万0460円及びこれに対する遅延損害金の支払を求め、原審が、上告人の請求のうち退職一時金利子加算額の利子相当額に係る部分を棄却したため、上告人が上告した事案において、厚生年金保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う国家公務員共済組合法による長期給付等に関する経過措置に関する政令4条2項の利率の定めが無効であるとした原審の判断には、憲法解釈の誤り及び結論に影響を及ぼすことが明らかな法令解釈の誤りがあるとし、原判決中上告人敗訴部分は破棄を免れないとし、上告人の請求には理由があるから、これを認容した第1審判決は正当であり、上記部分につき被上告人の控訴を棄却した事例。
2015.12.22
開発許可処分取消請求事件
「新・判例解説Watch」H28.4下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447647/最高裁判所第一小法廷 平成27年12月14日 判決 (上告審)/平成27年(行ヒ)第301号
鎌倉市長が、都市計画法29条1項による開発許可をしたことについて、開発区域の周辺に居住する被上告人らが、上告人を相手に、上記開発許可の取消しを求め、原審は、上記許可に係る開発行為に関する工事が完了し、検査済証が交付された後においても、本件許可の取消しを求める訴えの利益は失われないと判断し、これが失われるとして被上告人らの訴えを却下した第1審判決を取消して本件を第1審に差し戻すべきものとしたため、上告人が上告した事案において、原審の判断は、正当として是認することができるとして、上告を棄却した事例。
2015.12.22
不当利得返還請求本訴、貸金請求反訴事件
「新・判例解説Watch」H28.2下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447648/最高裁判所第一小法廷 平成27年12月14日 判決 (上告審)/平成25年(オ)第918号
上告人が、貸金業者である被上告人との間、平成8年6月5日から平成21年11月24日までの間、第1審判決別紙計算書1の「借入金額」欄及び「弁済額」欄記載のとおり行われた継続的な金銭消費貸借取引について、平成8年6月5日から平成12年7月17日までの取引(第1取引)と平成14年4月15日から平成21年11月24日までの取引(第2取引)を一連のものとみて、各弁済金のうち利息制限法1条1項所定の制限を超えて利息として支払った部分を元本に充当すると過払金が発生しているなどと主張して、被上告人に対し、不当利得返還請求権に基づき、上記過払金の返還等を求め(本訴)、被上告人が、上告人に対し、第2取引に基づく貸金の返還等を求め(反訴)、原審は、本件取引は一連のものとはいえず、第1取引に基づく過払金の返還請求権は時効により消滅したと判断したが、相殺の抗弁につき何ら判断することなく、被上告人の反訴請求のうち第2取引に基づく貸金返還請求等を認容したため、上告人が上告した事案において、原判決のうち被上告人の反訴請求を認容した部分は、相殺の抗弁についての判断がないため、主文を導き出すための理由の一部が欠けているといわざるを得ず、民事訴訟法312条2項6号に掲げる理由の不備があり、原判決のうち上記部分は破棄を免れないとし、相殺の抗弁につき、更に審理を尽くした上で必要な判断をさせるため、上記部分につき本件を原審に差し戻した事例。
2015.12.22
補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律違反被告事件
LEX/DB25447650/最高裁判所第二小法廷 平成27年12月14日 決定 (上告審)/平成26年(あ)第1483号
被告人は、A社の代表取締役Bからの委任を受け、A社が営むバイオガス製造事業に関し、A社の国に対する補助金交付申請に係る業務を代理していたものであるが、不正の手段により、環境省が所管する「平成20年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」の交付を受けようと企て、A社の業務に関し、環境大臣に対し、かねて当該事業に関し補助金額を1億1069万2000円とする交付決定を受けていた前記補助金につき、真実は、バイオガス製造設備のうち堆肥貯蔵施設及びガス精製設備等の設置が完了していないのに、設置が完了した旨の内容虚偽の実績報告書を提出し、補助金額を前記のとおり確定させた上、A社名義の口座に補助金1億1069万2000円を振込入金させ、偽りその他不正の手段により補助金の交付を受けたことで起訴された事案において、原判決は、被告人が補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律32条1項の「代理人」に当たるとして、前記1のとおり、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律29条1項違反の犯罪事実を認定した第1審判決を是認した原判断は相当であるとし、上告を棄却した事例。
2015.12.22
損害賠償請求事件
LEX/DB25541520/東京地方裁判所 平成27年10月8日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第36690号
補助参加人の株主である原告らが、補助参加人が行ったESI社の株式の取得及び3度にわたるA社の株式の取得について、各取得時における補助参加人の取締役又は当時取締役であった被告らは、ESI社及びA社の事業の将来性、企業の継続性及び取得条件の合理性を十分に調査、検討することなく、ESI社及びA社の株式を取得する決定をしたものであり、その判断は著しく不合理であるから、同被告らには、それぞれが関与したESI株式の取得及びA社の株式の取得について善管注意義務違反ないし忠実義務違反があり、各取得時における補助参加人の監査役又は当時監査役であった被告らには、それぞれが関与した上記各株式の取得について適切に監査権限を行使しなかった善管注意義務違反があり、これにより補助参加人が損害を被ったと主張して、会社法847条3項に基づき、被告らに対し、ESIの株式の取得については平成17年法律第87号による改正前の商法266条1項5号に基づく損害賠償請求として、A社の株式の取得については会社法423条1項に基づく損害賠償請求として、これに対する補助参加人に支払うことを求める株主代表訴訟の事案において、原告らの主張はいずれも理由がないとし、棄却した事例。
2015.12.22
ビットコイン引渡等請求事件
LEX/DB25541521/東京地方裁判所 平成27年8月5日 判決 (第一審)/平成26年(ワ)第33320号
破産手続開始決定を受けた本件破産会社が運営するインターネット上のビットコイン取引所を利用していた原告が、本件破産会社の破産管財人である被告に対し、原告が所有しており、したがって本件破産会社の破産財団を構成しないビットコイン458.8812618btcを被告が占有していると主張して、同ビットコインの所有権を基礎とする破産法62条の取戻権に基づき、その引渡しを求めるとともに、被告が原告に対し上記ビットコインの引渡しをしないことにより、ビットコインを自由に使用収益あるいは処分することを妨げられ、766万5580円の損害を被ったとして、不法行為に基づく損害賠償として上記損害額と同額の金員の支払を求めた事案において、原告の請求はいずれも理由がないとし、棄却した事例。
2015.12.15
寄附行為変更無効確認等請求事件
LEX/DB25447635/最高裁判所第三小法廷 平成27年12月 8日 判決 (上告審)/平成25年(受)第2307号
宗教法人である1審原告(控訴人・被控訴人、被上告人)が、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(整備法)による改正前の旧民法の規定に基づく財団法人として設立され、平成20年に整備法40条1項により一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の規定による一般財団法人(特例財団法人)として存続することとなり、平成23年に整備法45条の認可を受けて通常の一般財団法人に移行した1審被告(被控訴人・控訴人、上告人)に対し、1審被告の寄附行為に加えられた1審判決別紙寄附行為変更目録記載1から4までの各変更は、設立者の意思に反し、根本的事項を変更するものであるから無効であるなどと主張して、その各変更の無効確認等を求め、第1審は、本件確認の訴えにつき、確認の利益及び1審原告の当事者適格を認めた上で、1審被告の目的とする事業に納骨堂の経営を追加する変更については、寄附行為の同一性を失わせる根本的事項の変更とはいえず無効ではないと判断し、その余の変更(1審判決別紙寄附行為変更目録2ないし4)については、当初の寄附行為との同一性を失わせる基本的事項の変更に当たり、無効であると判断したため、双方が控訴し、控訴審は、本件変更2から4までの無効確認を求める限度で1審原告の請求を認容すべきものとしたため、1審被告が上告した事案において、原判決中、本件各変更の無効確認請求に関する部分はいずれも破棄を免れず、同部分につき第1審判決を取消し、本件変更1及び3の無効確認請求に係る1審原告の訴えを却下し、本件変更2及び4の無効確認請求を棄却した事例。
2015.12.15
強盗殺人被告事件
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LEX/DB25447623/最高裁判所第一小法廷 平成27年12月 3日 判決 (上告審)/平成26年(あ)第749号
被告人(控訴人・上告人)が、競馬等に金銭を費消したことを理由に借金を抱え、その返済資金や遊興費等を得ようと元勤務先のビジネスホテルに潜み、夜勤の従業員が一人になる時間帯に売上金等を盗もうとしたが、同人に見つかり、同人ともみ合ううちに同人を殺害して現金を強取しようと決意し、持っていたナイフで同人を複数回突き刺して死亡させ、現金合計159万1000円を強取した強盗殺人事件で、第一審判決は無期懲役を言い渡したため、被告人が控訴した原判決では、公訴時効の完成を認めず、免訴の判決を言い渡さなかったことにつき法令適用の誤りはなく、量刑が重過ぎて不当であるとはいえないとし、控訴を棄却したため、被告人が上告した事案において、刑事訴訟法を改正して公訴時効を廃止又は公訴時効期間を延長した本法の適用範囲に関する経過措置として、平成16年改正法附則3条2項の規定にかかわらず、同法施行前に犯した人を死亡させた罪であって禁錮以上の刑に当たるもので、「刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律」(平成22年法律第26号)平成22年4月27日施行の際、その公訴時効が完成していないものについて、刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律による改正後の刑事訴訟法250条1項を適用するとした本法附則3条2項は、憲法39条、憲法31条に違反しないとし、上告を棄却した事例。
2015.12.15
損害賠償等請求控訴事件(朝日新聞記事で名誉毀損 賠償請求棄却)
LEX/DB25541329/福岡高等裁判所 平成27年10月 7日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第855号
原告(控訴人)らが、被告(被控訴人)新聞社が発行する日刊新聞の朝刊第1面に掲載された記事により、名誉が毀損されたとして、不法行為による損害賠償請求権に基づいて損額賠償金の支払と、民法723条に基づき名誉を回復する処分として謝罪広告の掲載を求めるとともに、原告らが被告(被控訴人)福岡県に対し、本件記事は福岡県警察に所属する警察官が違法に提供した虚偽の情報に基づいているとして、国家賠償法1条に基づき損害賠償金の支払を求めたところ、原審は、請求をいずれも棄却したため、原告らが控訴した事案において、原判決は相当であるとして控訴をいずれも棄却した事例。
2015.12.15
強盗殺人、窃盗被告事件(祖父母殺害 母の殺害指示認定 少年懲役15年)
LEX/DB25541282/東京高等裁判所 平成27年 9月 4日 判決 (控訴審)/平成27年(う)第174号
少年である被告人が、祖父母方に赴き、祖父に対して借金を申し出たが、祖父がこれを断ったことから、被告人の母親から、祖父母を殺してでも借金をしてくるよう責め立てられていたこともあって、祖母、次いで祖父を殺害し、その後、母親と共謀して祖父母方にある現金等を強取するなどした事案の控訴審において、原審裁判所の訴訟手続には、母親が被告人に対して本件強盗殺人を指示したのに、これを認定しなかった誤りがあり、その結果、少年法55条の解釈、適用を誤り、本件を家庭裁判所に移送しなかった点で、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令違反があるという弁護人の主張に対し、被告人の心理傾向や母親の指示が本件強盗殺人を決意するのにかなり影響したことを犯情の評価において相当程度考慮すべきであるとしても、本件強盗殺人が極めて重大な犯行であることからすると、保護許容性は認められないとしてこれを斥け、控訴を棄却した事例。
2015.12.08
公職選挙法違反被告事件
LEX/DB25447617/最高裁判所第三小法廷 平成27年12月 1日 判決 (上告審)/平成26年(あ)第1731号
平成25年10月6日施行の岡山市長選挙に立候補した被告人が、同選挙における被告人の選挙運動者と共謀の上、被告人の当選を得させる目的で、その選挙運動期間中に法定外選挙運動用文書を頒布したことにつき、第一審判決が被告人を有罪としたため、被告人が控訴し、公職選挙法142条1項は、公職の選挙について文書図画の無制限な頒布を許容するときは、選挙運動に不当な競争を招き、これがため、選挙の自由公正を害し、その適正公平を保障し難いこととなるので、かかる弊害を防止するため必要かつ合理的と認められる範囲において、文書図画の頒布等について一定の規制をしたものであるから、憲法21条に違反するものではないなどとし、控訴を棄却したため、被告人が上告した事案において、公職選挙法243条1項3号、平成27年法律第60号による改正前の公職選挙法142条1項の各規定が、憲法21条に違反しないとした事例。
2015.12.08
建物明渡請求事件
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LEX/DB25447612/最高裁判所第一小法廷 平成27年11月30日 判決 (上告審)/平成26年(受)第2146号
被上告人は、上告人に対し、当該貸室の所有権に基づく明渡し及び賃料相当損害金の支払を求め提起したところ、上告人と被上告人との間には、平成25年5月8日、訴訟上の和解が成立したが、上告人は、同月22日、その和解の無効を主張して既に終了した訴訟手続の続行を求めて期日指定の申立てをした事案の上告審において、和解による訴訟終了判決である第1審判決に対しては、第1審被告である上告人のみが控訴しているのであるから、第1審判決を取消して第1審原告である被上告人の請求の一部を認容することは、不利益変更禁止の原則に違反して許されず、原審としては、仮に本件和解が無効であり、かつ、上告人の請求の一部に理由があると認めたとしても、第1審に差し戻すことなく自判する限りは、上告人の控訴の全部を棄却するほかなかったというべきであり、それにもかかわらず、原判決は、第1審判決を取り消し、上告人に対し、40万円の支払を受けるのと引換えに本件貸室を明け渡すべきこと及び賃料相当損害金を支払うべきことを命じた上で、被上告人のその余の請求をいずれも棄却した処理には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとして、原判決を破棄し、上告人の控訴を棄却をした事例。
2015.12.08
選挙無効請求事件
LEX/DB25447603/最高裁判所大法廷 平成27年11月25日 判決 (上告審)/平成27年(行ツ)第253号
平成26年12月14日施行の衆議院議員総選挙について、東京都第2区、同第5区、同第6区、同第8区、同第9区及び同第18区並びに神奈川県第12区及び同第15区の選挙人である上告人らが、衆議院小選挙区選出議員の選挙の選挙区割りに関する公職選挙法の規定は憲法に違反し無効であるから、これに基づき施行された本件選挙の上記各選挙区における選挙も無効であるなどと主張して提起した選挙無効訴訟の上告審において、上記区割規定が選挙当時、憲法に違反するに至っていたということはできず、重複立候補制に関する公職選挙法の規定に所論の違憲はないとした原審の判断は、是認することができるとし、上告を棄却した事例(反対意見、補足意見、意見がある)。
2015.12.08
選挙無効請求事件
LEX/DB25447604/最高裁判所大法廷 平成27年11月25日 判決 (上告審)/平成27年(行ツ)第267号等
平成26年12月14日施行の衆議院議員総選挙について、福岡県第1区から同第11区まで、佐賀県第1区及び同第2区、長崎県第1区から同第4区まで、熊本県第1区から同第5区まで並びに大分県第1区から同第3区までの選挙人である原審原告らが、衆議院小選挙区選出議員の選挙の選挙区割りに関する公職選挙法の規定は憲法に違反し無効であるから、これに基づき施行された本件選挙の上記各選挙区における選挙も無効であると主張して提起した選挙無効訴訟の上告審において、原判決は、上記区割規定が選挙当時、憲法に違反するものであったとしつつ、行政事件訴訟法31条1項に示された一般的な法の基本原則に従い、原審原告らの請求をいずれも棄却した上で、当該選挙区における本件選挙が違法であることを主文において宣言したものであるが、原判決は、前記判示と抵触する限度において変更を免れないというべきであって、原審被告らの論旨は上記の趣旨をいうものとして理由がある。他方、上記区割規定が選挙当時、憲法に違反するものであったとした上で本件選挙を無効とすべき旨をいう原審原告らの論旨は、採用することができないとし、原審被告らの上告に基づき、原判決を変更して、原審原告らの請求をいずれも棄却するとともに、原審原告らの上告を棄却した事例(反対意見、補足意見、意見がある)。
2015.12.01
遺言無効確認請求事件
LEX/DB25447598/最高裁判所第二小法廷 平成27年11月20日 判決 (上告審)/平成26年(受)第1458号
原告(控訴人・上告人)と被告(被控訴人・被上告人)の父である亡Aが作成した自筆証書による遺言について、原告が、Aが故意に遺言書を破棄したことにより遺言を撤回したものとみなされると主張して、被告に対し、その遺言が無効であることの確認を求め、第1審及び原審は、民法1024条前段には該当しないとし、原告の請求を棄却したため、原告が上告した事案において、遺言書に故意に斜線を引く行為は、民法1024条前段所定の「故意に遺言書を破棄したとき」に該当するというべきであり、これによりAは遺言を撤回したものとみなされることになり、その遺言は効力を有しないとし、これと異なる原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令違反があり、原判決は破棄し、第1審判決を取消した上、原告の請求を認容した事例。
2015.12.01
選挙無効請求事件
LEX/DB25447587/最高裁判所第一小法廷 平成27年11月19日 判決 (上告審)/平成27年(行ツ)第254号
原告(上告人)が、被告(被上告人)に対し、平成26年12月14日に施行された衆議院議員総選挙のうち東京都選挙区及び南関東選挙区における比例代表選出議員の選挙で、比例代表選出議員の選挙区及び各選挙区において選挙すべき議員の数を定めた公職選挙法13条2項及び別表第2の各規定(定数配分規定)は人口比例の原則に反しており、憲法14条1項等に違反しているから、これに基づいてされた上記各比例代表選出議員の選挙は無効を求め、原審は、原告の請求を棄却したため、原告が上告した事案において、原審の判断は、正当として是認することができるとし、上告を棄却した事例。
2015.12.01
求償金等請求事件
「新・判例解説Watch」H28.1下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447588/最高裁判所第一小法廷 平成27年11月19日 判決 (上告審)/平成25年(受)第2001号
共同保証人の1人で、主たる債務者の借入金債務を代位弁済した上告人が、他の共同保証人である被上告人に対し、民法465条1項、民法442条に基づき、求償金残元金と遅延損害金の支払を求め、原審は、保証人が主たる債務者に対して取得した求償権と共同保証人間の求償権との間に主従の関係があるとはいえないから、Aに対する求償権の消滅時効の中断事由がある場合であっても、被上告人に対する求償権について消滅時効の中断の効力が生ずることはないなどとして、上告人の請求を棄却したため、上告人が上告した事案において、保証人が主たる債務者に対して取得した求償権の消滅時効の中断事由がある場合であっても、共同保証人間の求償権について消滅時効の中断の効力は生じないものと解するのが相当であり、これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができるとし、上告を棄却した事例。
2015.12.01
提出命令に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件
LEX/DB25447600/最高裁判所第三小法廷 平成27年11月19日 決定 (特別抗告審)/平成27年(し)第556号
強姦未遂,強姦,強制わいせつ被告事件の被告人によって選任された弁護人らに対し、検察官が、被告人の委託を受けて保管中の犯行状況とされるものを撮影録画したデジタルビデオカセットにつき、公判期日で、没収相当との求刑をし、裁判所の職権により差押えをするよう申し立てたが、弁護人らは、被告人が上記デジタルビデオカセットの所有権放棄、映像データの消去に応じる意向を示していないことを理由に、弁護人らが保管する上記デジタルビデオカセットの任意提出を拒否し、また、差押えの申立てに関して、主任弁護人は、捜査機関によって作成された複製DVDでは判明し得なかった会話が記録されている可能性があるから「秘密」に当たり、押収拒絶権を行使できるなどとして、反対する旨の意見を述べたところ、原々審では上記デジタルビデオカセットを裁判所に提出するよう命じ、弁護人らはこれに対し、抗告を申し立てたが棄却されたため、特別抗告した事案において、デジタルビデオカセットは、主任弁護人により警察官への任意提出や検察官への証拠開示、その一部についての証拠請求がされ、更にその全部の複製DVDが公判期日で被告人及び弁護人らの異議なく取り調べられているから、被告人の意思に基づく訴訟活動の結果、デジタルビデオカセットに記録された情報の全ては、もはや「秘密」でなくなったことが明らかであり、デジタルビデオカセットは、刑事訴訟法105条の「他人の秘密に関するもの」に当たらないとし、弁護人らに、デジタルビデオカセットにつき押収拒絶権がないとした原決定は正当であるとして、抗告を棄却した事例。
2015.12.01
放送受信料支払等請求事件(本訴)、放送送信行為差止等請求事件(反訴)
LEX/DB25541338/東京地方裁判所 平成27年10月29日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第21479号等
日本放送協会として放送事業を行う原告が、全国でホテルの経営を行い、客室等に受信設備を設置している被告に対し、(1)原告と被告との間で既に放送受信契約を締結している各ホテルの受信機について、放送受信契約に基づき、平成24年4月から同年7月分の受信料合計1330万8770円の支払を求めるとともに、(2)いまだ放送受信契約を締結していない各ホテルの受信機について、放送法64条1項に基づく放送受信契約締結の申込みを行ったと主張して、〔1〕主位的に、被告との間に放送受信契約が成立したことを前提として、受信機を設置したことが明らかな平成24年4月から同年7月分に係る受信料合計6200万1440円の支払を求め、〔2〕予備的に、放送法64条1項に基づく原告の申込みに対する承諾を求めるとともに、同承諾によって成立する被告との間の放送受信契約に基づき、平成24年4月から同年7月分に係る受信料合計6200万1440円の支払を求めた事案(本訴)、被告が、原告に対し、営業権、自己決定権等に基づく妨害排除請求として、(1)各ホテルの受信機に、原告の放送の受信を不能化する措置を施すことと、(2)本訴以外に、上記各受信機に対する上記不能化措置違反の放送の送信を行った期間についての放送受信料の支払請求の差止めを求めるとともに、不法行為に基づく損害賠償請求として、(3)原告が上記(1)及び(2)項に違反した場合に、将来、被告が被る損害(相当な弁護士費用を含む。)のうち500万円及びこれに対する遅延損害金の支払を求めた事案(反訴)において、本訴請求(1)及び、本訴請求(2)の主位的請求をいすれも棄却し、本訴請求(2)の予備的請求の受信料の額6178万1600円を認容し、被告の反訴請求を棄却した事例。
2015.12.01
金融商品取引法違反被告事件(元日興執行役員インサイダー取引教唆)
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LEX/DB25541270/東京高等裁判所 平成27年 9月25日 判決 (控訴審)/平成25年(う)第1830号
証券会社の元執行役員が、物流会社など3社の株式公開買い付け(TOB)の未公開情報を会社役員に漏らし、その会社役員に株券を買付けさせたして、金融商品取引法違反の罪に問われた事案の控訴審(原判決は、株券の公開買付けの実施に関する事実を会社役員に伝えるなどした被告人の行為には金融商品取引法167条3項違反の罪の教唆犯が成立すると判断した)において、原判決の認定した罪となるべき事実について事実誤認があるとは認められないとした上で、金融商品取引法は、公開買付者等関係者自身が公開買付け等に関する事実を知って自ら取引を行うことを規制しており、それに加えて第一次情報受領者による取引をも規制してインサイダー取引の規制の徹底をはかっているのであって、そのような金融商品取引法のインサイダー取引の規制のあり方に照らせば、同法167条3項違反の罪の教唆行為は十分に可罰的であると解すべきであって、その教唆行為に対して刑法総則の教唆犯の規定を適用することは、同条の立法趣旨に何ら反していないと解されるとして、被告人の控訴を棄却した事例。
2015.12.01
各未成年者喫煙禁止法違反被告事件(未成年者喫煙禁止法 コンビニ店員無罪)
LEX/DB25541254/高松高等裁判所 平成27年 9月15日 判決 (控訴審)/平成26年(う)第266号
被告人A及び被告会社Bに対する各未成年者喫煙禁止法違反被告事件の控訴審(一審の簡易裁判所が言い渡した判決に対し、被告人Aに関する有罪部分につき同被告人から、被告会社Bに関する無罪部分につき検察官から、それぞれ控訴の申立てがあった)において、原判決の事実認定には、2回の容貌確認を認めて被告人Aが未成年者であることを認識したと推認できるとした点、同認識の存在に疑問を抱かせる事情を考慮しなかった点、自白の信用性を肯定した点において誤りがあり、上記認識を肯定した原判決の認定は論理則、経験則等に照らし、不合理であって、事実を誤認したものであるとして、原判決中、被告人Aに関する部分を破棄して、被告人Aに対し無罪の言渡しをし、被告会社Bに関する検察官の控訴を棄却した事例。
2015.11.24
審決取消請求事件
LEX/DB25447583/最高裁判所第三小法廷 平成27年11月17日 判決 (上告審)/平成26年(行ヒ)第356号
発明の名称を「血管内皮細胞増殖因子アンタゴニスト」とする特許権者である原告(被上告人)が、被告(上告人。特許庁長官)に対し、その特許権の存続期間の延長登録出願に係る拒絶査定不服審判の請求を不成立とした特許庁の審決の取消しを求め、原審は、原告の当該出願が特許法67条の3第1項1号に該当するとして特許権の存続期間の延長登録を受けることができないとした審決の判断には誤りがあるなどとして、本件審決を取り消したため、被告が上告した事案において、特許権についての延長登録出願に係る特許発明の実施に当該処分を受けることが必要であったとは認められないとする本件審決を違法であるとした原審の判断は、正当として是認することができるとし、上告を棄却した事例。
2015.11.24
 
LEX/DB25541336/最高裁判所第二小法廷 平成27年10月30日 決定 (上告審)/平成27年(オ)第1111号等
被告(被控訴人・申立人)国立大学の教授であった原告(控訴人・相手方)Xが、減給の懲戒処分を受けたところ、その過程で、原告の研究室に所属する学生であった被告(被控訴人)Y1が、原告からハラスメントを受けた旨の虚偽の内容を記載した研究室変更願を提出するなどし、学科長であった被告(被控訴人)Y2が、人事審査委員会に原告の処分を要請するなどし、人事審査委員会委員長であった被告(被控訴人)Y3が、原告にハラスメントを行い、杜撰な調査、審議により、人事調査委員会として、原告の懲戒処分の可能性があると報告するなどし、被告国立大学の学長である被告(被控訴人)Y4が、人事委員会の委員長代理を指名せず放置し、懲戒処分に至らせたことが、不法行為を構成するとして、各被告に対し、慰謝料等の支払いを求めたところ、第一審では原告の請求を棄却し、控訴審では原告の訴えの交換的変更による被告国立大学に対する懲戒処分無効確認請求及び未払賃金請求を一部認容したため、被告国立大学が上告申立てをした事案において、民事訴訟法318条1項により受理すべきものとは認められないとし、不受理決定した事例。
2015.11.24
損害賠償請求事件(爆発事故・遺影の無断放送で遺族の訴え棄却)
LEX/DB25541333/津地方裁判所四日市支部 平成27年10月28日 判決 (第一審)/平成26年(ワ)第178号
原告が、被告(テレビ放送会社)が原告の子であるcの遺影を撮影し、テレビ報道に使用したのは、情報プライバシー権としての原告の遺影を公表されない自由や、幸福追求権としての静穏に故人を悼む利益、敬愛追慕の情を侵害するもので違法であると主張し、被告に対し、不法行為に基づく損害賠償請求として、100万円及びこれに対する遅延損害金の支払を求めた事案において、被告が、遺族の同意を得ず、隣地敷地から塀越しに撮影したこと等を考慮しても、撮影及び報道により、社会生活上受忍すべき限度を超えて原告の静穏に故人を悼む利益や、敬愛追慕の情を侵害したということはできないとして、請求を棄却した事例。
2015.11.24
仮処分命令申立事件(著作権判例百選 出版差止仮処分)
LEX/DB25541332/東京地方裁判所 平成27年10月26日 決定 (第一審)/平成27年(ヨ)第22071号
債権者が、自らが編集著作物たる判例解説雑誌[第4版]の共同著作者の一人であることを前提に、債務者(出版社)が発行しようとしている判例解説雑誌雑誌[第5版]は、[第4版]を翻案したものであるなどと主張して、[第4版]の〔1〕翻案権並びに二次的著作物の利用に関する原著作物の著作者の権利(著作権法28条)を介して有する複製権、譲渡権及び貸与権又は〔2〕著作者人格権(氏名表示権及び同一性保持権)に基づく差止請求権を被保全権利として、債務者による雑誌[第5版]の複製、頒布、頒布する目的をもってする所持又は頒布する旨の申出を差止める旨の仮処分命令を求めた事案において、債権者の申立ては理由があるとし、債務者は、[第5版]の複製、頒布、頒布する目的をもってする所持又は頒布する旨の申出をしてはならないとした事例。
2015.11.17
第二次納税義務告知処分取消等請求事件
LEX/DB25447565/最高裁判所第二小法廷 平成27年11月 6日 判決 (上告審)/平成26年(行ヒ)第71号
A社が、東京都知事からB社を滞納者とする都税に係る徴収金について地方税法11条の8の規定に基づく第二次納税義務の納付告知を受けたため、A社を吸収合併した被上告人が、上告人を相手に、その納付告知の取消しを求めたところ、原審は、その納付告知の取消請求を認容したため、上告人が上告した事案において、その納付告知の時点で、B社の財産で交付要求等を含む滞納処分により徴収することのできるものの価額がその徴収金の総額に満たないと客観的に認められるとはいえず、その納付告知は、地方税法11条の8にいう「滞納者の地方団体の徴収金につき滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められる場合」においてされたものとはいえないというべきであり、原判決にはその説示において必ずしも適切でないところがあるが、その納付告知が違法であり、取り消すべきものとした原審の判断は是認することができるとして、上告を棄却した事例。
2015.11.17
開門等請求控訴事件
「新・判例解説Watch」H27.12下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25541157/福岡高等裁判所 平成27年 9月 7日 判決 (控訴審)/平成23年(ネ)第771号
〔1〕国営諫早湾土地改良事業の施行、特に、同事業において諫早湾干拓地潮受堤防が建設され、同湾の湾奥部の海洋部分が締め切られたことによって漁業被害を受け、漁業行使権(漁業法8条1項にいう「漁業を営む権利」)を侵害されたとする開門請求1審原告らが、その漁業被害を最低限度回復させるために必要があるとして、1審被告(国)に対し、上記権利から派生するとされる物権的請求権に基づき、上記潮受堤防の北部及び南部に設置されている各排水門について、同堤防で締め切られた調整池内に諫早湾の海水を流入させ、海水交換が行われるような開門操作をするよう求めたほか、〔2〕開門請求1審原告ら及び大浦1審原告らが、1審被告において上記事業を実施したこと及び上記開門操作を行わないことは、1審原告らに漁業被害を及ぼしその漁業行使権を侵害するものとして国家賠償法上違法であり、また、1審被告が上記開門操作を行わないことは、上記事業の実施に先立って漁業補償契約が締結された際に1審原告らと1審被告との間で成立した、同事業の実施後も1審原告らが漁業を営めるようにするという合意に反する行為であって、これにより1審原告らの漁業行使権が侵害されている旨主張し、1審被告に対し、国家賠償法1条1項又は債務不履行による損害賠償として1人につき605万円、及び上記開門操作がされるに至るまで年50万円の割合による金員、並びに上記605万円に対する遅延損害金の支払を求め、原判決は、1審原告らの請求中、一部却下、一部認容、一部棄却したため、開門請求1審原告らと控訴人大浦1審原告ら及び1審原告Z1並びに1審被告が、上記各敗訴部分を不服として双方が控訴した事案において、原判決中、被控訴人大浦1審原告ら及び1審原告Aの請求を認容した部分(1審被告敗訴部分)は不当であるから、1審被告の控訴に基づいてこれを取消した上、この部分に係る被控訴人ら及び1審原告Aの請求をいずれも棄却するとともに、控訴人ら並びに1審原告Aの控訴をいずれも棄却するとした事例。
2015.11.17
不正競争防止法違反被告事件(ヤマザキマザック元社員 控訴審も有罪)
LEX/DB25541038/名古屋高等裁判所 平成27年 7月29日 判決 (控訴審)/平成26年(う)第327号
金属工作機械の製造、販売等を業とするb株式会社の従業員であり、同社からその保有する営業秘密を示されていた被告人が、不正の利益を図る目的で、同営業秘密の管理に係る任務に背き、パソコンから同社のサーバーにアクセスし、同社の製品である工作機械を製造するのに必要な部品の設計、製法の情報に当たるファイルをサーバーから自己所有のハードディスクに転送させて複製を作成し、記録の複製を作成する方法により同社の営業秘密を領得したとされた不正競争防止法違反事件で、原判決には事実の誤認があるとして被告人が控訴した事案において、当該ファイルは、その工作機械の製造に利用される図画情報であり、その工作機械を製造、販売する同社の事業活動に有用な技術上の情報であって、有用性が認められる旨説示した原審の判断に誤りはない等と示して、控訴を棄却した事例。
2015.11.17
内海ダム再開発事業公金支出差止等請求住民訴訟事件(第1事件、第2事件)(内海ダム訴訟)
LEX/DB25541113/高松地方裁判所 平成27年 6月22日 判決 (第一審)/平成22年(行ウ)第7号等
香川県の住民である第1事件原告らが、香川県及び小豆島町が起業者である「二級河川別当川水系別当川内海ダム再開発工事並びにこれに伴う県道及び町道付替工事」は治水、利水目的に鑑みても不要であり、安全性にも問題がある上、周辺の景観・環境を損なうことにより失われる利益は重大であるから、同事業に係る公金の支出は違法であるとして、香川県の執行機関である第1事件被告に対し、地方自治法242条の2第1項1号に基づき、同事業に係る公金の支出の差止めを求めるとともに、同項4号本文に基づき、同事業に係る公金の支出を行った香川県の前知事及び現知事に対する不法行為に基づく損害賠償請求を求め(第1事件)、小豆島町の住民である第2事件原告らが、上記と同様の理由で同事業に係る公金の支出は違法であるとして、小豆島町の執行機関である第2事件被告に対し、同項1号に基づき、同事業に係る公金の支出の差止めを求めるとともに、同項4号本文に基づき、同事業に係る公金の支出を行った小豆島町の前町長及び現町長に対する不法行為に基づく損害賠償請求を求めた(第2事件)住民訴訟において、原告らは、本件事業が治水及び利水目的に鑑みても不必要である上、安全性にも問題があり、周辺の景観・環境を損なうことにより失われる利益は重大であるとして、このような合理性を欠く本件事業に係る本件各公金の支出は地方財政法4条1項、地方自治法2条14項に違反し違法であると主張しているが、本件全証拠によっても原告らの主張を認めるには足りないとし、また、本件整備計画についても上記と同様の理由で違法であり、その違法性が本件各公金の支出に承継されるとの第1事件原告らの主張や、本件事業に係る請負契約(支出負担行為)には上記と同様の理由で違法があり、当該契約を解消できる特殊な事情があったにもかかわらず、香川県知事及び小豆島町長が行った各支出命令は財務会計法規上の義務に違反し、違法であるとの原告らの主張についても、上記と同様に本件整備計画あるいは本件事業に係る請負契約(支出負担行為)が違法であることを認めるに足りる証拠がないとして、第1事件原告ら及び第2事件原告らの各請求をいずれも棄却した事例。
2015.11.17
損害賠償請求事件(普天間騒音訴訟)
LEX/DB25541171/那覇地方裁判所沖縄支部 平成27年 6月11日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第290号等
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約に基づき、被告(国)がアメリカ合衆国に対して同国軍隊の使用する施設及び区域として提供している沖縄県宜野湾市所在の普天間飛行場の周辺に居住し若しくは居住していた者又はその相続人である原告らが、普天間飛行場において離着陸する米軍機が同飛行場周辺において発する騒音により各種の被害を受けている旨主張して、被告に対し、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う民事特別法2条に基づき、第1事件原告については平成21年7月31日、第2事件原告については同年10月1日、第3事件原告については平成22年3月18日、第4事件原告については同年11月20日(各事件の訴え提起日の3年前の応当日)から、それぞれ平成26年12月11日(口頭弁論終結の日)までの損害の賠償及び遅延損害金の支払を求めた事案において、原告らの賠償対象期間の最始期である平成21年7月31日から現在に至るまでの普天間飛行場の供用は、当該期間内にコンター内に居住し、又は居住していた原告らに対する関係において、違法な権利侵害ないし法益侵害と評価されるものであるから、その限りにおいて、普天間飛行場に民事特別法2条の設置又は管理の瑕疵があるものということができるとし、また、危険への接近の法理による免責又は減額に関する被告の主張は、いずれも採用することができないとして、原告らの本訴請求については、主文1記載の金員の支払を求める限度で理由があるから、これを認容し、その余の請求はいずれも理由がないから、これを棄却するとした事例。
2015.11.10
検察官がした刑事確定訴訟記録の閲覧申出不許可処分に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告事件
LEX/DB25447540/最高裁判所第二小法廷 平成27年10月27日 決定 (特別抗告審)/平成27年(し)第428号
検察官がした刑事確定訴訟記録の閲覧申出不許可処分に対する準抗告が棄却決定されたため、抗告人が特別抗告した事案において、刑事確定訴訟記録法4条1項ただし書、刑事訴訟法53条1項ただし書にいう「検察庁の事務に支障のあるとき」には、保管記録を請求者に閲覧させることによって、その保管記録に係る事件と関連する他の事件の捜査や公判に不当な影響を及ぼすおそれがある場合が含まれるとする原決定の解釈は、正当であるとして、抗告を棄却した事例。
2015.11.10
保釈取消し決定及び保釈保証金の全部を没取する決定に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件
LEX/DB25447532/最高裁判所第二小法廷 平成27年 9月28日 決定 (特別抗告審)/平成27年(し)第532号
保釈取消し決定及び保釈保証金の全部を没取する決定に対し抗告棄却決定されたため、抗告人が特別抗告した事案において、被告人に弁明や説明の機会を与えないまま保釈を取消し、保釈保証金の全部を没取した原々決定及びこれを是認した原決定は、憲法31条に違反するとの抗告人の所論には理由がないとして、抗告を棄却した事例。
2015.11.10
保釈取消し決定及び保釈保証金の全部を没取する決定に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件
LEX/DB25447533/最高裁判所第二小法廷 平成27年 9月28日 決定 (特別抗告審)/平成27年(し)第533号
保釈取消し決定及び保釈保証金の全部を没取する決定に対し抗告棄却決定されたため、抗告人が特別抗告した事案において、被告人にあらかじめ弁明や説明の機会を与えないまま保釈を取消し、保釈保証金の全部を没取した原々決定及びこれを是認した原決定は、憲法31条に違反するという抗告人の所論には理由がないとして、抗告を棄却した事例。
2015.11.10
拘置所職員のした処分に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告事件
LEX/DB25447530/最高裁判所第三小法廷 平成27年 9月 8日 決定 (特別抗告審)/平成27年(し)第483号
拘置所職員のした処分に対する準抗告で棄却決定されたため、抗告人が特別抗告した事案において、弁護人からの飲食物差入れ拒否及び弁護人への宅下げ禁止のような拘置所職員のした処分に対しては、刑事訴訟法430条1項又は2項の準抗告を申し立てることはできないとした原判断は正当であるとして、抗告を棄却した事例。
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